にじゅうご ページ25
Ren「は？」
「だから、アイドルやめようと思う」
Ren「え、まって、事務所退所するって事か？
グループも脱退すんのか？」
「そのつもり」
Ren「…そんなんあかん」
「なんでよ」
Ren「今まで頑張ってきたのはなんやったん？
せっかく掴めたデビューやのに………」
このデビューは待ち望んだデビュー。
私だって、ほんとならこの先ずっとステージで輝き続けたい
けど、私がそんなこと望んだら、、、、
だめなんだよ
「デビューも嬉しかったよ？
けどね、キンプリに私は要らないよ」
Ren「なんでやねん！
Aがおらな、、Aがおったから今までやってこれたのに……」
「ごめんね、
…私にも事情があるの」
そう言うと廉は悲しそうな顔をした
眉毛が下がりきったような
Ren「俺には言われへん悩みなんか？」
「…」
小さく頷くと廉は目に涙を溜めた
「…泣かないでよ」
Ren「な、泣くわけないやん、男なんやから」
そう言いながらも手で目を隠すとか、
言ってること矛盾してる
「あと、玄樹に関係バレちゃったから何か言われるかもしれないけど
別れたってゆっておいて」
Ren「ほんまに別れるんか？俺は嫌や、、、
グループにもおって欲しい」
「ごめんなさい
それは出来ない。」
Ren「ジャニーさんにはもう言うたんか？」
…ジャニーさん。
私のことをたった1人の娘のように大切に大切に守ってくれた人
そのジャニーさんを悲しませることになる……
「まだだよ、明日言いに行く」
Ren「俺はAの事が好きなんやけど
Aは俺の事嫌い？」
赤くなった目で真っ直ぐ見つめてくる。
やめてよ、心が揺れちゃう
「……………嫌いなわけないでしょ」
Ren「じゃあ、せめて別れやんでも「もう帰るね、ばいばい」
言ってしまった、
1番言わなくていいことを
でもどこか、廉に私のことを好きでいて欲しいと思う気持ちもあった
私は1000円札を机に置いて店を出た
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作者名：中島家の岩橋夕蘭 | 作成日時：2019年11月17日 9時
