第二話:わかんないけど ページ3
大丈夫か?と手を差し伸べ心配する神楽に、慣れているからへーきと言ってAは立ち上がった。
服やスカートについたホコリをパンパンと手で払う。
最近になって急に増えた気がする…。
もちろんそれは、まとわりついてくるそれらの数の事で、昔はもう少し少なかったはずなんだけどなと落とした教科書を拾いあげた。
『大丈夫?A』
『泣いちゃだめだよ。こいつらよけいおもしろがる』
『今度悪さしたらオレがやっつけてやるから』
『オレのそばにおいで』
ふと、小さい頃よく一緒に遊んだちょっと年上の男の子の事を思い出す。
その子はAと同じモノを見る子だった。
当時、人には見えないものが見えてしまうという体質のせいで、友達のいなかったAとよく遊んで、ちょっかいをかけてくるソレらからAを守ってくれた男の子。
その子が遠くへ行くことになって、Aが泣くと
『いつかきっとむかえにいくから』
そう言って、頭を撫でてくれた。
初恋だったなぁ…と胸の内の淡い記憶を思い出し、甘い感情に浸る。
「A?何ボケっとしてるんスか」
「早く行くアルよ」
「あ、待っ…」
ほんとは、
「…」
「…A?A!?今度は気絶アルか!?」
「とっとと戻ってこーいっ!」
窓に張り付いてるモノ。
天井に張り付いてるモノ。
目のギョロっとしたモノ。
虫の様な形をしたモノ。
もう嫌だ…。
異形のモノたちがAを見つめる中、Aはそのまま意識を手放した。
『いつかきっとむかえにいくから』
そう優しく頭を撫でてくれた男の子。
今でも私、あの手を待ってる。
もう顔も名前も、どこの誰かも、わかんないけど…
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
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キル(プロフ) - 霊夢どうふさん» ひぇぇ…かっこいいなんてそんな、照れますなぁ(*ノдノ)テレッリアルが忙しいので徐々にですが投稿していきます!コメントありがとうございます! (2018年4月26日 17時) (レス) id: 196e8a623e (このIDを非表示/違反報告)
キル(プロフ) - \(^o^)/君さん» 返信遅れて申し訳ないです_|\○_私生活が地味に厳しいので空いてる時間になりますが徐々に投稿していこうかと思ってます!コメントありがとうございました! (2018年4月26日 17時) (レス) id: 196e8a623e (このIDを非表示/違反報告)
霊夢どうふ - イラストが!かっこいい!話も面白いです!更新頑張ってください! (2018年4月25日 20時) (レス) id: 8add41b466 (このIDを非表示/違反報告)
\(^o^)/君 - 出来る事なら続きが読みたいですっ!お願いします!(土下座) (2018年4月5日 22時) (レス) id: 1f77ccf26f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キルさん | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kpatydsm2/
作成日時:2017年3月23日 2時