君がいたから

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阿部ちゃんに連れられて着いたのは
まぁ小洒落たイタリアンBARだった




岩「ふっか、酒弱いんだから気をつけろよ」


深「俺弱くないから！」


阿「自分が思ってるより弱いよ？」



深「いやいや、そんなことない」




そんなに広くない店内に入ると
この時間にしては人もそんなに居なくて


まぁ、路地裏にあったから
店としては分かりづらいかも





テーブル席に座って とりあえず
ワインをボトルで頼む阿部ちゃん



岩「なに？今日飲む気じゃん」



阿「酒飲むの久々なんだよ〜仕事詰めだったからさ息抜きしたくて」



岩「しばらくは日本にいるの？」




阿「あ、俺日本で企業するんだ。だからずっとこっちにいる予定！多分だけど…」




深「え、社長ってこと？！」




阿「まぁ…そんなとこ！」





深「まじかよ、お前男としてどんどん
階段上り詰めてんな、え、彼女とかいたりしないよね？」





阿「なんだよ、それ(笑)彼女いるよ」




岩「えっいるの？！そんな忙しいのに？」




阿「まぁ…忙しくてなかなか会えなかったけど
日本で仕事することになったし、企業して落ち着いたら結婚考えてる」





深「………まじか」



岩「結婚式はなんでもするから言って」




阿「まだ早いよ(笑)2人はどうなの？さっき聞いた感じだともう出会うことも諦めてそうだけど？」






深「まぁこの歳になってくるとだんだん
出会いもなくなってくるよね」




岩「出会い方がわかんなくなってくる」





阿「こじらせてんじゃん(笑)」









阿「うーん、あ、あの子達声掛けてみるとか？」








そう言って阿部ちゃんが 目線をやった方を
見てみるとカウンター席に女の子が2人





岩「カウンターにいたら声かけづらいじゃん、っておい」





深「海外慣れしすぎだろ、阿部ちゃん」






俺らの声を聞く前に阿部ちゃんは
女の子の方に行ってしまった






正直乗り気じゃねーなーなんて思って


明らか若そうだし。




昔は俺もノリで声掛けたりもしたけど
最近しなくなったなぁ。





声掛けられた女の子達もまんざらじゃ無さそうな
感じでテーブル席に来て相席




来たからには盛り上げなきゃ、っていう
俺の昔からのサービス精神というか
照が女の子前にするとシャイになったりするから
何回かサポートしてやったこともある

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