[7] ページ8
.
紫｢伊藤Aちゃんだよね？俺のことは紫耀でいいよ。｣
｢分かった、紫耀ね。｣
紫｢俺は…Aって呼ぶわ！てかさAと一緒にいる男子2人すごいかっこいいのと可愛いのいない？｣
廉｢紫耀、馴れ馴れしいで。｣
紫｢廉が大人しいだけだろ。｣
｢あーえっと…いるよ？｣
紫｢すごい美少年いるなって思って気になってた、しかもAはすごい美少女だし。｣
玄｢あの、うちのAにナンパは止めてくれませんかね？｣
｢あっ、玄樹！｣
後ろを振り向くとちょっと不機嫌な玄樹が立っていた。
えっ、私ナンパされてたの？これ。
玄樹はつかつかと紫耀の前に出てきて、
敵対心むき出しで紫耀を睨みつけた。
玄｢永瀬くんのお友達ですよねぇー、Aに何か用でも？｣
紫｢いっ、いやその…。｣
｢ちょっと、玄樹！｣
思わず後ずさりする紫耀を見かねて、
私は紫耀と玄樹の間に立って、
紫耀と永瀬くんが悪い人ではないことを伝えた。
玄樹も私の話を聞いているうちに、
段々と分かってくれたのか穏やかな顔になっていった。
玄｢へえー、松葉中だったんだ、バド部強いよね。｣
紫｢まあ言うて全国大会だと初戦敗退だけどね。｣
廉｢俺んとこのサッカー部よりええやんか。｣
玄｢でもサッカー部も関東行ってるじゃん、神宮寺が言ってた。｣
｢あっ、神宮寺っていうのは廉の前の席の人ね…て、廉はもう知ってるか。｣
廉｢サッカー部に来てたで、めっさ上手くてビビったわ。｣
私達はあっという間に打ち解けていった。
タイミングよくそこにじんも来て、
じんも交えてみんなで話していたら、
あっという間に下校時間になっていた。
神｢いっけねえ、ミーティングは出ないと、廉行くぞ！｣
廉｢ほんまや、紫耀！門の前で待っといて。｣
紫｢おう、また後でな。｣
保健室を出ていくじんと永瀬くんに手を振り、
私達も帰る準備をする。
あっ、永瀬くんの消毒液出しっぱなしだから片付けておこう。
薬の入っている棚の方へ行くと、
紫耀が私の持っていた消毒液を後ろからひょいっと取って棚に閉まってくれた。
紫｢ったく廉出しっぱなしかよ、ありがとうな？｣
｢いやこちらこそ、ありがとう！｣
届かない所…気づいてくれたんだ。
どうやら紫耀も永瀬くんと同様、かなり優しい人みたい。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 6人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：rika | 作成日時：2018年10月12日 21時
