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｢謝らなきゃ。｣
たぶん保健室だよね。
私は校舎に入り、
1番奥にある保健室のドアを開けた。
｢失礼します…。｣
中に入ると、
案の定永瀬くんはそこにいた。
廉｢あれ、伊藤さんじゃん、もしかして実は怪我してた…？｣
｢いやそうじゃなくて…あの、さっきはありがとうございました！｣
消毒液とコットンを持った永瀬くんに向かって頭を下げる。
永瀬くんはそんな私に驚いたのか、
｢えっ、あ、そんな大したことやないからさ…！あの…良かったら椅子座って！｣
少しあたふたしながら近くにある椅子を取ってきて、
私を座らせてくれた。
永瀬くんも近くの椅子を持ってきて座った。
廉｢…もしかしてわざわざお礼を言う為に来てくれたん？｣
｢…うん、それにやっぱり膝痛そうだったから気になっちゃって。｣
廉｢ほんまに？これ見た目程痛くないで、でもありがとうな。｣
優しく微笑む永瀬くん。
そういえば…関西弁なんだ、
関西から引っ越してきたのかな。
…あっ、朝の事もお礼を言っておかないと！
｢あの、朝はありがとうございました！｣
廉｢…あー、どういたしまして、時間的に遅刻しそうやったもんな、俺もやけど。｣
｢ちょっと寝坊して…、永瀬くんももしかして寝坊？｣
廉｢あー、俺はしょ＿＿＿＿＿＿｣ｶﾞﾗｶﾞﾗｯ
永瀬くんが何か言いかけると同時に、
保健室のドアが開いた。
｢廉、そのめちゃくちゃ可愛い女の子誰？｣
同じクラスで永瀬くんの後ろの席の人と思われる男子が驚いた顔をして入ってきた。
声がすごいハスキーでかっこいいけど、
…か、可愛い…？
廉｢紫耀！別にこの子はただ…。｣
紫｢さっき廉がボールから庇ってあげた俺達と同じクラスの子だろ？見てたよ。｣
廉｢んな、知っとるんなら聞くなや！｣
｢あの…。｣
状況がよく分からず首を傾げていると、
永瀬くんが説明してくれた。
この人、平野紫耀くんは永瀬くんと幼稚園から一緒の幼馴染で、
バド部の仮入部でランニングをしてる最中に例のサッカーボール事件を目撃したらしい。
それで気になって保健室に行ったら私達がいた、と。
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作者名：rika | 作成日時：2018年10月12日 21時
