[13] ページ14
.
ﾊﾞﾝｯ
ピストルが鳴って、
第1走者が走り始めた。
廉は1番外側だから応援席からも近い。
私達は廉に届くように声を振り絞って応援をした。
紫｢れーーーーん！！頑張れ！｣
玄·海｢フレーフレーなーがーせー！｣
神｢いいぞ！追いつかれるなー！｣
岸｢いけいけー！おっ、来るぞ！｣
廉が先頭で私達の目の前を通り過ぎようとしている。
でも2位との差は僅かで、
少しでも気を抜いたら抜かされちゃいそう。
私は空気を思いっきり吸って、
｢れーーーん！頑張ってーーーー！！｣
廉に向かって叫んだ。
廉は私の応援に気づいて、
私の目を見て微笑んでくれた。
どうしよう…、
かっこいい…。
ﾊﾞﾝｯ
ゴールを知らせるピストルの音が鳴った。
廉はぶっちぎりの1位だった。
岸｢すげーーー！｣
海｢廉ぶっちぎりだったね！｣
しばらくして廉が私達のいる応援席に戻ってきた。
みんなで廉の周りを囲んでワイワイやっていると、
廉｢A。｣
廉が私の名前を呼んだ。
廉｢応援聞こえてたで？Aのおかげで本気の力見せつけられたわ、ありがとうな。｣
ニコッて笑いながらサラッとかっこいいことを言う。
…ずるいよ…。
廉｢ん？…どしたん？｣
よく分かんないけど、
…ずるい…。
かっこいいよ…。
｢…かっこいい…。｣
廉｢…えっ？｣
思わず思っていたことが口に出てしまった。
どうしよう…！
違う、これは！あの…！
身体が熱くなっていくのを感じる。
駄目だ、訂正しなきゃ…！
廉｢あ…のさ。｣
｢はっ、はい…？｣
廉｢えっと…。｣
手で顔を覆って俯く廉。
…そういえば前もこんなようなことがあったような。
廉の癖かな？
廉のその言葉の続きを少しドキドキしながら待っていると、
廉｢応援してる時の＿＿＿＿＿＿｣
岸｢れーん！じんが廉のこと探してたぞー！｣
廉が言い出したと同時に岸くんが出てきて途中までしか聞こえなかった。
玄｢岸くんの馬鹿！邪魔しちゃ駄目でしょ、空気読んで！？｣
岸｢えっ？…あ。｣
玄｢まったく…2人折角いい感じだったのにー。｣
｢へ？｣
岸｢ほんとまじさっせ！いやもうまじで空気読めてなかったっす…。｣
廉｢いやそんな大丈夫やから！ほな、じんの所行ってくるわ！｣
廉は私達に背を向け応援席の方へ走っていった。
結局廉が何を言いたかったのか分からないまま終わってしまった。
続く (更新停止中)
お気に入り登録で更新通知を受け取ろう
←[12]
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 6人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：rika | 作成日時：2018年10月12日 21時
