孤爪家長女の失言 ページ8
*
｢黒尾さん、Aさんお疲れース｣
｢お疲れー｣
｢虎ちゃんお疲れ様、また明日ね｣
虎ちゃんを最後に、男子バレー部部室には私とクロの2人になる。
｢A、研磨は？｣
｢今日は部活早く終わったから、ゲーセン行くって｣
｢そのやる気をもっとバレーに使えよな｣
｢でも、研磨が急にやる気もりもりマンになったら気持ち悪い｣
やる気のある研磨を想像するけど、脳が拒否して想像出来ない。
｢部誌もうちょい？｣
｢部誌は終わったから新入部員のデータまとめ｣
｢相変わらず有能マネですね｣
｢それがお仕事ですから｣
私の作業を、机の前に座り込んで見るクロを少し見てまた作業に戻る。
そんな私の視線を不満に思ったのか
｢クロ、ちょっと書きにくいんだけど｣
ノートを隠すように身を乗り出すクロ。
すっごい邪魔なんだけど。
｢そういえばAチャン…後で覚えとけって言ったの覚えてる？｣
私の言葉をスルーしてそう耳元で呟く。
｢んっ…覚えてないって言っ…あ｣
耳にかかる吐息に身体がゾクリとする。
｢へぇ、ちゃんと覚えてたんだ｣
｢…そこで喋んないで｣
ジリジリと距離を詰めるクロに、自分の失言を後悔。
｢Aチャン赤くなってかーわいー｣
｢誰のせっん…｣
抗議しようと開いた口は、クロに塞がれた。
｢…んっ……んん…｣
｢…ん…｣
角度を変え何度も重なる唇。
息をしようと開いた唇からクロの舌が捩じ込まれる。
後頭部に手が回され、静かな部室にくちゅりと音が響く。
｢…てつ、ろ…もぅ…ゃ……｣
｢ここで名前呼ぶなんて煽ってんのA？｣
何とか絞り出した声に、小さなリップ音と共に唇を離すクロ。
私は息絶えたえなのに余裕そうなクロ。
ムカつく…。
またクロの顔が近づいてきて、ギュッと目を閉じると鎖骨に痛みが走った。
｢…ぃ…｣
｢Aは俺のだから｣
熱の篭った瞳でそう言われ、赤くなってる自分の顔にもっと熱が集まったのがわかる。
｢色気の無駄遣いめ｣
｢Aチャンもだからな…帰ったら覚えとけよ｣
｢ヤダ、覚えとかない｣
｢Aの覚えとかないはしっかり覚えてるから大丈夫｣
なにが大丈夫よ、なんにも大丈夫じゃない。
そう思いながらも身体は素直でクロにギュッと抱きつく。
｢(はぁ…誰がここで押し倒さなかった俺のこと褒めて)｣
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ゆい(プロフ) - ちょっとエッチが入っていると読むこっちがすごいハラハラします‼️ (2022年2月3日 20時) (
レス) id: da308acd1e (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 続き楽しみにしてます🎶 (2022年2月3日 20時) (レス) id: da308acd1e (このIDを非表示/違反報告)
りんりん(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます!!楽しく読んでいただき嬉しいです。更新間隔が空いて不定期更新になってますがこれからもよろしくお願いしますm(*_ _)m (2020年6月2日 23時) (レス) id: fa8d374c63 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます！すごい好きです(*≧∀≦*) (2020年4月23日 10時) (レス) id: 8e9acf94c3 (このIDを非表示/違反報告)
りんりん(プロフ) - moekaさん» 更新が開いてしまいすみません(＞＜)なかなか更新できませんがこれからも読んでいただけると嬉しいです！ (2020年4月23日 0時) (レス) id: fa8d374c63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんりん | 作成日時：2020年1月23日 14時
