孤爪家長女のGW11 ページ25
*
ギュッとAの身体は赤に包まれる。
「はーい、そこまで」
「あれ、クロ?」
自分を後ろから抱きしめる黒尾を、Aは顔を上げ見る。Aの目に映るのは、笑ってはいるがすこぶる機嫌の悪い黒尾。
「うちのマネージャーになにか?」
「俺Aちゃんのファンだからさ…握手してもらおうと思って」
「うちのマネはファンサお断りです」
「ふふっ、なにそれクロ」
真顔で変な断り方をする黒尾に、Aは思わず笑いが溢れる。目の前の及川は顔をムッと顰める。
「Aちゃんはどうなのさ」
「んー、私はいいけ「ダメ」…だって」
「…午後からもっと面白い試合見せてあげる」
「へぇ…それは楽しみ。クロいい?」
「…1秒」
渋々と言ったように絞りだす黒尾。1秒って短ッ!?と及川はギャンギャン言うが黒尾は無視だ。
「黒尾くんだっけ?あんまり嫉妬深いとAちゃんに嫌われるよ〜」
「嫌われたりしませ〜ん。Aは俺のこと大好きだし〜」
「自分で大好きって言ってて恥ずかしくないの〜」
「恥ずかしくないで〜す。あ、及川くんもしかして大好きって言ってくれる人いないんだ〜」
いるし!!いっぱいいるし!!と負けじと言い返す及川に黒尾もまた負けじと言い返す。
「2人ともそろそ「ゴォラァア!!クソ川!!」…」
「げっ!?岩ちゃん!!」
「さっき他校のマネージャーにちょっかい出すなって言ったばっかだろうが、このボゲェ!!」
「いだだだだ、岩ちゃん耳ちぎれる!!」
「うるせぇ!!このボゲェ!!」
「暴言のボキャブラリーが「あ゙」なんでもないです」
岩泉はクソ川が悪かったな。と及川を引きずって体育館に入っていく。
「主将がちゃらんぽらんだと副主将はあんなにしっかりするんだ」
「タイプは違うけど東京にも似たようなのいるだろ」
2人の頭にはヘイヘーイと同じ顔が浮かぶ。
「とりあえず戻ろうか」
「そうだな、持つぞカゴ」
「え、重いよ」
「重いから俺が持つんデス」
「私の持つものがない」
「Aはこれ持ってろ」
そう言って差し出されたのは、黒尾の何も持たれていない方の手だった。
「ずるい」
「充電」
「さっき後ろからギュッてした」
「100パーになってない」
「…バカクロ」
「バカはないんじゃねーの?」
「……大好き」
「俺も」
((なんだあのバカップル))
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ゆい(プロフ) - ちょっとエッチが入っていると読むこっちがすごいハラハラします‼️ (2022年2月3日 20時) (レス) id: da308acd1e (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 続き楽しみにしてます🎶 (2022年2月3日 20時) (レス) id: da308acd1e (このIDを非表示/違反報告)
りんりん(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます!!楽しく読んでいただき嬉しいです。更新間隔が空いて不定期更新になってますがこれからもよろしくお願いしますm(*_ _)m (2020年6月2日 23時) (レス) id: fa8d374c63 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます!すごい好きです(*≧∀≦*) (2020年4月23日 10時) (レス) id: 8e9acf94c3 (このIDを非表示/違反報告)
りんりん(プロフ) - moekaさん» 更新が開いてしまいすみません(><)なかなか更新できませんがこれからも読んでいただけると嬉しいです! (2020年4月23日 0時) (レス) id: fa8d374c63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りんりん | 作成日時:2020年1月23日 14時