孤爪家長女の役割 ページ12
*
4月某日、音駒高校体育館にて男子バレー部の練習が行われていた。
「ナイッサー」
「黒尾、今のアウト」
サーブ練が行われているようだ。
「リエーフ、サーブトスバラバラだよ!!」
「うぅ…Aさん、同じように上げるの難しいです。…コツとかないんですかぁ」
上手くいかないサーブトスに落ち込むリエーフ。
「うーん、こういうのは慣れと感覚と練習あるのみだと思う」
「そうそう、練習あるのみだからいつまでもAチャンに引っ付くのやめろ」
Aに泣きつくリエーフをベリっと引き剥がす黒尾。
「くーろーおーさーん!!いつもAさん独り占めでズルいです!!」
ギャーギャー言い争う2人をそのままに、Aはベンチに戻る。
そこには電話を終え戻ってきた猫又監督の姿。
「猫ちゃん先生、最近電話多いですね」
「ほっほ、いい刺激が見つかってな。A、1つ頼まれてくれるか?」
「刺激?1つと言わずいくつでも頼まれますけど…なんですか?」
「GW宮城に遠征に行くことにした。でだ、詳細をまとめて、部員に配るプリントを作って欲しくてな」
「え!宮城ってことはもしかして…」
「そのもしかしてだ」
何かを察したAは笑顔を浮かべる。
「久しぶりだなぁ…見れるの」
「お前さんはチビッ子の時から、着いてきて“見てた”もんな」
「“見る”の大好きですから」
何やら含みのある会話をしながら、猫又監督から詳しい詳細を聞く。
「とっておきのお楽しみは最終日で、残りは青葉城西と槻木澤高校ですね」
ノートに詳細を書き込むA。
「新幹線とバス、合宿所の詳細はこれだ」
手書きされた紙を受け取りファイルに挟む。
「明日が体育館点検で休みなんで、月曜日には渡せるようにしますね」
「いつも悪いな」
「みんなのサポートが私の役割ですよ。何かを頼まれることは1番嬉しいことです」
「ほんと、うちには有能なマネージャーがいるな」
「褒めても対戦校の情報くらいしかでませんよ?」
「おっほほ、そりゃあありがたい」
ニコニコと笑い合うAと猫又監督を部員達は不思議そうに見つめる。
「あ、リエーフは今回連れていかないからフォローよろしくな」
「え」
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ゆい(プロフ) - ちょっとエッチが入っていると読むこっちがすごいハラハラします‼️ (2022年2月3日 20時) (レス) id: da308acd1e (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 続き楽しみにしてます🎶 (2022年2月3日 20時) (レス) id: da308acd1e (このIDを非表示/違反報告)
りんりん(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます!!楽しく読んでいただき嬉しいです。更新間隔が空いて不定期更新になってますがこれからもよろしくお願いしますm(*_ _)m (2020年6月2日 23時) (レス) id: fa8d374c63 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます!すごい好きです(*≧∀≦*) (2020年4月23日 10時) (レス) id: 8e9acf94c3 (このIDを非表示/違反報告)
りんりん(プロフ) - moekaさん» 更新が開いてしまいすみません(><)なかなか更新できませんがこれからも読んでいただけると嬉しいです! (2020年4月23日 0時) (レス) id: fa8d374c63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りんりん | 作成日時:2020年1月23日 14時