二年 E組コバンザメ (ページ15)

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番外編狙いはただ一人ページ15

皆様、ハッピービーンズデー！
今回の番外編三編は、ジェイド、フロイド、アズールのパターン設定です。
始まりと結末は同一ですので世界線違い、って感じですね。
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スタート地点から最短距離にあったボックスにはネットランチャーと魔法の迷彩服が入っていた。

フロイドに教えて貰って少しだけできるパルクールで木から木へ移動して、"対象"を見つけ次第スナイパーの如くネットランチャーを打つ。

なんていうシュミレーションをしながら、目の前の木の太い枝に飛び乗った。

「さァ、小エビはどこかなァ？」

フロイドを一時的に狂わせた忌々しい小エビは網で捕まえて水あげしたらミンチにして生地に混ぜてエビせんにしてやる！

それを知らずに食べたフロイドは私に「おいしいね、子ザメちゃん♡」って言うんだ！

これこそ完璧な計画！

頬を恍惚とさせながら木から木へ移動していると、開けた場所でケイトと一緒にいる小エビとその付属品のもふもふを見つけた。

もう少し先ではデュースがエースに追いかけられている。

私が来た方向から他の怪物達がそろりそろりと歩いてきていた。

ケイトはあちらに任せるが、小エビを水あげするのは私だ、海賊なんぞに貴重な海鮮物は渡さない！

音をたてないようにしつつ、木の枝を上手く利用してランチャーを構える。

勝利の匂いとともに、嗅ぎなれたウッディ系の香水の香りがふんわりと香った。

「はい、あーん」

「あーん」

聞き慣れた声に思わず口を開けると、小さな丸いものが口に入れられた。

豆だ。

「可愛らしい怪物さん一名、失格です」

「ジェイド…もぉー」

こうして、私の"ハッピービーンズデー〜小エビを捕獲せよ〜"は失敗に終わったのであった。