r.エゴエゴエゴ ページ20
ヒーローをつかむ手が 思いが 次第に離れていった。
(私 このヒーローを引き留める資格なんてないや)触れちゃ駄目なような気がした。
今触れたら 触れてしまえば“えりのヒーロー”を奪って壊してしまいそうで そんな感情を持ってる自分が怖かった。多分えりのことが羨ましかったんだと思う。私が欲しいものを全て持ってた。
“オーバーホール”も“ヒーロー”も... 何が「えりだけでも」よ。結局私の汚いエゴじゃない。えりが少し憎く思った。そんな私が一番汚くて憎いなんて そんなの昔っから知ってる。 でも えりを憎んでも憎みきれなかった。「Aおねえちゃん!」そうやって何の曇りもない笑顔で私を呼んでくれた可愛いあの子を思うと憎いほど愛おしかった。
オーバーホールさんの娘 しってる だからこそ余計醜く余計大切に思えた
愛する彼の子供 そんなの傷つけられないじゃない
「人目につくし...こちらに来てもらえますか」
考え込んでた意識が彼の声により浮上した。ヒーローと少し言い合いになってたがオーバーホールさんがヒーローと別の場所で話をしたいと言い出した。...私たちが抜けてきた道へ入っていく。
(あ もう逃げられない)
そう悟ることに難しさなんてなかった。
ヒーローはエリを抱き上げながらあの暗い道へ進んでいく。私は ヒーローの横に立つとエリの顔が見えないからヒーローの後ろを歩いた。今のうちに逃げることは出来たと思う。でもエリを一人になんて出来なかったし 後で探し出されて殺されると思ったから。
「実は最近エリについて悩んでまして何を言っても反抗ばかりで...」
「子育て...ですか 大変ですね ...紫苑ちゃんは?」
「ああ 紫苑ちゃんはエリの友達です
ええ 難解ですよ子供は 自分が何者かになる・なれると本気で思ってる」
そういったオーバーホールさんは着けてた真っ白な手袋に手をかけた
「っ...!!」
感ずいた私とエリはヒーローを振り払って彼の隣へと走った。彼が手袋を外すとき...それが意味することは もう嫌ほど知ってる。いま彼のそばに行かなかったらこのヒーローたちは多分殺された。
「なんだ...もう駄々は済んだのか?...紫苑ちゃんも。」
コクコクと首を縦に振るので精一杯だった。
「紫苑ちゃん? エリ?ちゃん...?」 謎で溢れた顔で問いかけるヒーローに答えを返すことすら出来ない私は無力だった。
ヒーローにお礼を言う彼。その後ろをついて行く私たち。
(ああ...またあの地獄に戻るのか)
そう感じたのはきっと私だけじゃない
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座敷(プロフ) - コメント失礼します。前作も見たのですがこの作品を見てオーバーホールさんが好きになりました。取り敢えず泣けました...更新頑張って下さい。応援しています。 (2018年1月14日 9時) (レス) id: 9488622bb7 (このIDを非表示/違反報告)
紫猫日和(プロフ) - オバホぉぉおお!!!やっと!?ひゃぁ!?感情が…( ºωº )続き気になりすぎてヤバいです!更新楽しみにしてます! (2018年1月12日 17時) (レス) id: 1d1f3bbcfd (このIDを非表示/違反報告)
星無優凍(プロフ) - オーバーホール!よかった!涙が……やべぇ。更新頑張ってください! (2018年1月12日 17時) (レス) id: 2dc8ad8af7 (このIDを非表示/違反報告)
かなめ - あけましておめでとうございます!!オバホ!やっと思い出したかぁ!よかったーーd(*´∀`*)b続きとっても気になります。応援しています(*>∇<)ノ (2018年1月12日 2時) (レス) id: bf43542093 (このIDを非表示/違反報告)
Nan's - しんやさん» あけましておめでとうございます!!シリアスシーンだけだと自分の心臓が持たないので、イチャイチャシーンも入れた結果こういう形になってしまった自分勝手な小説です笑 コメント、有り難うございます!!更新頑張ります!!これからも宜しくお願いします!! (2018年1月7日 17時) (レス) id: 93e099ae7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆっこ | 作成日時:2017年12月20日 11時