n.ちっぽけな光から ページ16
「はやくはやく」 「ま、まって〜〜」
なんだか幼い頃よくしたかくれんぼをしてるみたい。...本当はそんな楽しい状況じゃないんだけどね。子供の前だと緊張感ってよばれるものは仕事もせず...緊迫感なんてそもそも最初っからサボっちゃってるよ。
子供の時って何もかもが楽しくって、駄目って思ってることでも“いつも通り”じゃないことに謎にウキウキして夢中になっちゃったり...後で怒られるんだけどね。
そんな根拠のない自信みたいなのが大人になるにつれ消えていって...なんだか虚しさだけが残った。あの頃に戻りたい、なんて年を感じる言葉、言うなんて過去 想像しただろうか。
大人には分からない特別なキラキラは、私たち大人から見たら“それが何?”ってモノなんだろうけど、子供から見たらかけがえのないモノなんだろう。そんなかけがえのないモノが、過去、私も持っていたなんて今考えればおかしな事だ。
(そんな“かけがえのないモノ”を今までも、そしてこれからも体験できないっていうのは絶対駄目。えりちゃんには、絶対必要になるモノだから...だからせめて今だけでも。)
「おねえちゃん」 「ん?」
「お名前、教えて?」
「A...Aだよ」「そっか!!」
「Aおねえちゃん 楽しいね!!」 「!!」
せめて、今だけでも。
「私ね、今は紫苑っていう名前で通してるけど、本当はAっていうの。えりちゃんには、Aって呼んで欲しかったの!」
「そうなんだ!だったら、私のことも“えり”って呼んで!」 「わかった!宜しくね えり!」
私だけじゃちっぽけな光しか与えてあげることは出来ない。
でも
いつか
いつか
もっと大きな光を見させてくれる一緒に見てくれる、感じてくれるかけがえのない人たちが星の数ほど現れてくれるから。
「その時まで、そばにいてあげるから。」「?」
不思議そう中をで覗き込むえりの頭を撫で、歩き出した。
「あ!!オイ ガキ!!!!何で部屋から出てるんだ!?!?!?」
荒々しい声で現実に引き戻される。
「っあ...!?」あの野郎の荒々しい声のせいでえりの表情が恐怖に染まっていく。
「えり 落ち着いて 落ち着くのよ...いい、貴方は一人じゃない 一緒に逃げるの」
手を強く握って走り出した
(いつか いつか 貴方をこの暗すぎる闇から救ってくれる 貴方のヒーローが絶対いるから)
(希望を捨てないで)
(上を向いて 進み続けるの)
―ちっぽけな光だって、集まれば大きくなるの だから 希望を持って ―
【k.ちっぽけな光から】
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座敷(プロフ) - コメント失礼します。前作も見たのですがこの作品を見てオーバーホールさんが好きになりました。取り敢えず泣けました...更新頑張って下さい。応援しています。 (2018年1月14日 9時) (レス) id: 9488622bb7 (このIDを非表示/違反報告)
紫猫日和(プロフ) - オバホぉぉおお!!!やっと!?ひゃぁ!?感情が…( ºωº )続き気になりすぎてヤバいです!更新楽しみにしてます! (2018年1月12日 17時) (レス) id: 1d1f3bbcfd (このIDを非表示/違反報告)
星無優凍(プロフ) - オーバーホール!よかった!涙が……やべぇ。更新頑張ってください! (2018年1月12日 17時) (レス) id: 2dc8ad8af7 (このIDを非表示/違反報告)
かなめ - あけましておめでとうございます!!オバホ!やっと思い出したかぁ!よかったーーd(*´∀`*)b続きとっても気になります。応援しています(*>∇<)ノ (2018年1月12日 2時) (レス) id: bf43542093 (このIDを非表示/違反報告)
Nan's - しんやさん» あけましておめでとうございます!!シリアスシーンだけだと自分の心臓が持たないので、イチャイチャシーンも入れた結果こういう形になってしまった自分勝手な小説です笑 コメント、有り難うございます!!更新頑張ります!!これからも宜しくお願いします!! (2018年1月7日 17時) (レス) id: 93e099ae7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆっこ | 作成日時:2017年12月20日 11時