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さっきあった夢のことがなんとなく頭から離れなくて、ぐるぐるしていた
そのせいか今日は1日を振り返ってみても、最悪だったと思う
授業中当てられたのに答えられなくてクラスメイトから注目を浴びた
廊下を歩いていると、いつもはかわせていたであろう妬みで意地悪をしてきた女生徒の足に引っかかった(幸いにも転ばなかった)
今日は部活でも薬の調合に失敗し、事故になるところだった
忘れなきゃだめなのに、
こんなことしてる場合じゃないのに、
すると、目の前で手がぱちんとなった
肩がビクッとして、その手の方をみると、
「………………雷堂くん」
「眉間にシワよってた、らしくねぇぞ」
「あら、ごめんなさい」
笑顔も剥がれてるだなんて
急いでいつもの様に笑う
「……」
「どうしたんですか?何か用でも」
「……いや、ただ今日は珍しくおとぼけな蝶野さんがきになってよお」
「なんですかそれ」
「それにしても、なんだ、あの、その」
「?」
「朝からよ、おかしかったから、
割と、気がかりだったっつーか」
最近よく見るメラの照れ顔
そして、あたかも心配しているというような言動
.
.
.
「ふふっ」
「ん」
「なんですかそれ!」
「!」
「らしくないですね、あはは!」
この前のような、大人びた柔い笑みではなく、
年相応な、少女の笑い声
メラは驚きながらも、安心したようにため息をうった
かと思えば、両手を伸ばし、彼女の両頬に手を添えた
「ふふ、なんですか」
暖かいんですね、あなたの手、と楽しそうに言うものだから
.
「やっと、ホントのお前が見れ気がした」
真剣なのか、そんなことは分からないけど
「!!」
いつになく柔らかい表情をするメラに、目をみはった
「ホント、ですか。君の前では結構素だったと思いますがね。」
「素じゃなくてただのどす黒さだろあれは」
「もう!」
今のAにとっては、この男といる時が、幸福で
思い出しただけで泣いてしまうような姉のことを、すこしでも拭えるような瞬間
たった1秒でも、たった一瞬でもいい
全て忘れて自分の隣でわらっている時間があればとメラは思った
「ありがとうございます」
「おう」
約束などいらない。
いつか彼女が全て教えてくれるまで自分は気長に待てばいいだけなのだから

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うさ73 - 勉強頑張ってください!復帰楽しみにしてます (2020年6月4日 18時) (レス) id: 4fb9137dc8 (このIDを非表示/違反報告)
まー納豆(プロフ) - rose†blossomさん» いつもいつも本当にありがとうございます。そちらこそ、コロナには本当にお気をつけください。ありがとうございます (2020年5月29日 0時) (レス) id: c22c1d10dc (このIDを非表示/違反報告)
rose†blossom - まー納豆さん» まー豆腐さんこんばんはrose†blossomです!!最近はニュースやネットでコロナが世界に大発生されてるそうですが私の務めてる会社もコロナの情況で閉鎖されました他にやることないですΣ(ノд<)。まー豆腐さんもコロナには気をつけて下さい(´д`|||)。 (2020年4月19日 20時) (レス) id: 09a4a3c559 (このIDを非表示/違反報告)
まー納豆(プロフ) - rose†blossomさん» いつもコメントありがとうございます。励みになっています、今度ともこの作品をよろしくお願いします。 (2020年4月14日 22時) (レス) id: c22c1d10dc (このIDを非表示/違反報告)
rose†blossom - まー豆腐さんお久しぶりですrose†blossomです!!最近は此方の作品感想が長引いて仕舞い大変申し訳ありません( ノД`)…。今後は気をつけていきたいです。今後の内容をお待ちしてます!! (2020年4月14日 19時) (レス) id: 09a4a3c559 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:るる x他1人 | 作成日時:2020年3月2日 18時