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緑side

黄「あれは誰に向けられたものだったんだろうな」





光の瞳から、哀しみという感情が流れた。







綺麗だったと思う。

この国に流れている、汚ならしく腹黒いモノとは比べ物にもならない程に。

俺は単に、綺麗だと思った。




黄「薮……」





その涙を、溢してほしくはなかった。


どうせなら、俺が拭ってやる。


そんなもの、暗殺者には必要の無いものなんだろ。




頭の回転を追い越した条件反射とか言うものが、光の頬に指先を擦り付けた。



そんな大雑把なことをしたわけではない。



こんなこと、誰にした記憶も無いけれど。


俺は驚きもしなかったし、傍で見ていた伊野尾の方がビックリ、という驚きを顔に出していた気がする。




青「あの言葉は、俺に言ったんだよ。普通に考えて、それしかないでしょ?」


無意識なのかもしれないが、作り笑いをしているのが嫌でも分かる。


そんなお前の、無理をした態度が大嫌いなんだよ。








「一発、殴らせろ。伊野尾」

黄「は、薮?」




抵抗されなかった。


抵抗心を顕にしたのは、光だけだった。



青「一発、で良いの?」

「あぁ。傷が目立っても困るからな」



相も変わらず俺も苛めっ子のような考えをしてると思った。


誰でも考える。


罪から逃れる方法くらい。









人を拳で殴ったのは初めてかな。



伊野尾は弱い。

許可など取らずとも、何度でも殴れた筈だ。

そんな軽い気持ちで仲間を、友達を殴ろうとした覚えは無かったから、きっと後悔をしたくなかっただけだろう。






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作者名: | 作成日時:2018年3月10日 23時

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