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〜1時間前〜黄side

これから任務を遂行しようとしている俺と高木。



現在いるのはですね、警視庁のビルの真下です。


一般人の格好をしているけど、実は怪盗です的な?




伊野尾がハッキングを駆使して監視カメラも音でさえも周りから隠してくれた。


どう音を隠したかって?


質問はすんなよ。

俺も知らねぇから。




まぁ、まだ実際外にいるんだけどね。



本部の下っ端の奴等がJを後ろから殺ろうとしてるんだ。



無理だろうけど。


それを高木が狙ってるって訳だ。




思ったんだけどさ、これって俺必要?



全員で考えた策だから文句は言わねぇけど、高木だけで良くないか?



紫『光、準備出来た』



最後に高木とペアを組んだの何時だっけな……




そんなことを思い出しながらも、非常口からJらが対峙している部屋へ。



警察って、本組織があるところが一番警備が薄いんだよな。



ハッキングのお蔭というところもあるけど、やっぱり俺の身軽さのお蔭かな?





すみません、嘘です。




非常口っつっても暗いな。


「なぁ高木」
紫『どうかした?』
「Jを簡単に殺すなんて、出来んのか?」
紫『俺に聞かれてもな笑。どちらにせよ騒ぎが大きければ警察が出てくる。そこでJの正体がバレるだろ』
「そんなに簡単じゃない気がしてさ……」




ゾクゾクと楽しみな気持ちとは裏腹に、緊張で汗ばむ手の平。



インカムの中で聞こえた高木の声も、普段とは何処と無く聞こえが違った。


あいつも緊張してんのかな。



少しでも心の慰めになるものが、あればいいのに。






非常口から非常階段を幾らか登ったところで、天井裏に移動した。


今日で俺らの暗殺という仕事にピリオドを打つことになる。


そう思うと、なんだか気持ちが晴れない。







ふと、声がしたのに気が付いた。


耳を傾けると、あろうことかそこに目的の人物がいるらしかった。




「ボソッ)高木。発見」
紫『俺を発見したみたいだな笑。俺も何時でもOK』
「ボソッ)とりあえず、俺は下っ端の奴等を片付ける」
紫『了解。共に死ねることを期待してる』
「ボソッ)馬鹿言うな。俺は一人で死ねる程強くねぇよ」






紫『…………そうだな』








冗談混じりの言い合いも、命が掛かっていることが思い出される。









俺らの正義はなんだ___







___きっと






人生を後悔しない為にあるものだ。

◆→←作者より



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作者名: | 作成日時:2018年3月10日 23時

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