＃5 ページ5
その後、保健室に辰哉を連れて行って、氷水で冷やしたり手当をした。
深「なんか...ごめんな、俺のことで」
"それよりもっと自分の心配してほしい"
深「ふは笑 Aに怒られたわ」
目「なんて？」
深「それよりもっと自分の心配してほしい、だってさ。Aらしいけどね」
辰哉と目黒くんの会話は早くて読み取れなかったけど、怒ってる感じはないし、何気ない会話なんだろうな、と思っておこう。
深 "もう用事終わったし、帰る？"
"うん"
目「Aちゃん、忘れ物は...」
深 "A、忘れ物ってめめが"
忘れ物...？
...
.......
...あ。忘れ物取ってない
"ごめん、待ってて、すぐ戻るから！！"
深「あ、おい！」
辰哉が叫んだところで、私の耳には届いていない。
もちろん、後ろから誰かが来ても分からないわけで。
教室に戻って来て、机の中を探す。
...あった。参考書、忘れてたんだよね
これないと勉強できないからよかった...
と安心していたのも束の間、後ろから誰かに目を塞がれた。
誰、誰なの...っ
そんなことを思っても、声が出ないから。
恐怖で動くことが出来ない。
すると、視界は明るくなった。
後ろから移動してきたのか、私の目の前には目黒くん
目を塞いでたのは、目黒くんということか。
目「ご め ん。怖 か っ た よ ね」
「...う ん。怖 く て 動 け な か っ た」
目「ま じ で ご め ん。
で も、A ち ゃ ん に、理 解 し て ほ し く て。
一 人 は 危 な い よ っ て」
理解してほしくて...一人は危ないよって。
一人でいるのは危険だって、言いたいのかな。
でも、ずっと隣にいてくれる人なんて...
目「俺 が そ ば に い ち ゃ だ め？」
「... え？」
俺が、そばにいちゃだめ？って...
むしろ、そばにいてくれるの？
目「と い う か、A ち ゃ ん を 守 り た い」
...そんなこと言われたら、いやだって断れるわけないじゃん。
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作者名：こようぃん
| 作成日時：2020年12月6日 14時
