afterstory＃12 ページ34
「辰哉、おめでとう！！」
目「ふっかさんおめでとう」
深「ふは、ありがとね！」
蓮と同棲を始めてから数週間後、辰哉から結婚すると連絡が来た。
大学を卒業して就職先が決まって、色々と落ち着いたからプロポーズをしたらしい。
お相手は一回生の時に言っていた子らしい。
大人しそうで、可愛らしい子だった。
「そっかぁ〜辰哉が先に結婚か...」
目「正直、俺もびっくりした」
「ね！一回生の時、結婚したいとは言ってたけど...まさか先に結婚するとは...笑」
目「まあ、俺らはゆっくり進んで行けばいいから、ね」
「...ん、焦る必要ないよね」
...正直、私たちの方が先に結婚するものだと思ってた。
目「A？行こ？」
「っあ、うん」
ボーッとなんて、してられない。
.
.
「ねえ、私が映ってるんだけど...」
目「あれ、小さい時のA？」
「...うん、色々と黒歴史だな」
披露宴、新郎新婦の幼い頃の写真ということで、スクリーンに映し出される辰哉が用意した写真には、幼馴染の私まで巻き込まれていた。
「しかも、私、出る許可もらってない」
目「その許可いるの？笑」
「いるよ、昔の写真は特に...」
よく病院にいたから、髪の毛もボサボサだし、...いや、もう何もかもボサボサだ。
一番思い出したくない時期なのにな
深「あの、この写真の説明いいですか？」
マイクを持っていきなりそう喋り出した辰哉
式場の人に許可をもらったらしく、説明をするらしい。
「もー...変な説明するでしょ、」
目「まあ、ふっかさんならやりかねない」
深「この写真に映ってる女の子は、俺の幼馴染です。今もここに来てるんですけど...あ、いた。
大学生なるくらいまで耳が聞こえなくて、ずっと手話で会話してました。...実は俺も手話使えます。
新婦がいる前で話すことじゃないけど、高二の時かな、俺、Aに告白したんですよね。
昔からずっと好きだったから。
でも、見事に振られました！笑
かと思えば、いきなりいなくなるし...
まじで、本当に心配だった、
...色々あったけどさ、次はAが幸せになって。
それは俺が、結婚できて、まじで幸せだと思ってるから。
Aは辛いことが多かった分、幸せになってほしい」
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作者名：こようぃん
| 作成日時：2020年12月6日 14時
