afterstory＃8 意識 ページ30
「久しぶり〜
ごめん、大学が忙しくて一日空いてるっていうのが中々なくって...」
深「おう！久しぶり！
別に気にすんな、俺も忙しかったし」
あれから連絡を取り合って、数ヶ月後にはなってしまったけど、二人で会うことになった。
なんだかんだ、会うのは2年ぶりだ。
「なんか、痩せた？」
深「そう？俺は痩せた自覚ないんだけど」
「前から細かったのに、さらに細くなったような...
私が言えることじゃないけど、無理しないでね」
深「まあ、気をつけるよ」
大学が忙しいから、痩せたのかな
とにかく痩せていてびっくりした。
深「じゃ、行こ」
「どこ行くの？」
深「いつもんとこ」
「いつもの、って...」
深「ま、行ったらわかるよ」
そう言って歩き出した辰哉の背中を追う
私が忘れてるだけ？
辰哉の言ういつものところがマイナーすぎるだけ？
結局、何も思いつかなかった。
.
.
深「ついた」
「ここ...」
深「俺らが初めて会った場所で、中高生の時よく来てたところ」
辰哉が言う'いつものところ'とは、常連となっていたカフェだった。
高校生の時は帰り道によく通っていたし、中学生の時も休日によく来ていた。
そして、辰哉の言う通り、私たちが初めて出会った場所でもある。
カフェが出会いで、そこから幼馴染になるなんてあの時は思いもしなかったな
深「まだやってるって聞いたから久々に来たくなってさ」
「確かに、私が来るのは2年だからね」
深「実は俺も2年ぶり、だから超久々」
ドアを開けて店内に入ると、2年前と何一つ変わってない内装
懐かしい、こんな感じだったな...
席に案内してもらって、メニューも見ずに注文する。
もし無くなってたら違うの頼めばいいし、って。
深「Aっていっつもカフェオレ頼むよな」
「コーヒーはまだ苦手だからカフェオレなの
それに、ここのカフェオレ、一番美味しいから」
深「じゃ、俺はコーヒーで」
「カフェオレじゃないんだ」
深「俺はコーヒー飲めるからね？笑」
「なに、マウント？笑」
なんか懐かしいな、この感じ。
くだらない言い合い？をするだけ、なのに、懐かしさが込み上げてくる
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作者名：こようぃん
| 作成日時：2020年12月6日 14時
