学年一モテる目黒くんと、私。【黒】 (ページ25)

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afterstory＃3 ページ25

"じゃあ、またね"

目 "毎日連絡するから、邪魔にならない程度に"

"...私も、する"

目 "絶対に合格してそっち行くから、待ってて"

"...うん、私も死ぬ気で頑張るよ"

そう誓い合った、高校二年生の春休み。

時は早いもので、高校三年生の秋が訪れようとしていた。

一般を受ける予定だったけど、それ以前の入試も受けてみたら、まさかの合格。

私の受験勉強は高校三年生の秋で終わったのだった。

蓮は一般まで頑張るらしく、その間、私は治療に専念することにした。

連絡も私からはしないようにしたし、行ける時は転校した学校にも行っていた。

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クリスマスが近づいてきたある日、蓮から一通のメッセージが来ていることに気づいた。

蓮クリスマス、空いてる?

クリスマス...

その日は何も予定を入れなかったから、空いてるはずだ。

Aうん、空いてるよ

すぐに既読がついた。

偶然にも休憩中だったらしい。

蓮久々に会いたいんだけど...それくらいの時間ある?

私が今、住んでいるところから蓮の住んでいるところまでは、大体1時間くらいだ。

かなり遠いわけではないけど、何かと不便。

Aあるよ、蓮も大丈夫?時間ある?

蓮大丈夫だから聞いたの笑じゃあ、昼くらいにそっち向かうね

どうやら、蓮がこっちに来てくれるらしい。

昼くらい...それなら、大丈夫だ。

私は、蓮にサプライズを仕掛けることに決めた。

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クリスマス当日、担当医の先生と両親から外出の許可を得て、電車に乗り込んだ。

時刻は朝の8時。

平日だからか、満員電車だった。

いつも蓮と辰哉に守られて乗ってたなぁ...なんて、一年ほど前のことを思い返す。

その辰哉には、引っ越す、としか伝えていない。

言ったら、絶対お見舞い行く！とか言いそうだし、本当に来そうだし。

迷惑はかけたくなくて、受験が終わったら本当のことを伝えようと決めている。

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1時間ほど電車に揺られて、目的の駅についた

...目的の駅、って言っても元最寄り駅なんだけどね。

改札を出ると景色は何も変わってなくて、やっぱり落ち着くなぁ、なんて思う。