学年一モテる目黒くんと、私。【黒】 (ページ22)

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＃22 《最終話》ページ22

どれくらいそうしていただろうか。

どちらからともなく離れたと思えば、再び抱き合う。

...なんとなく、今は離れたくなかった。

.

.

目黒くんの腕が離れた頃には、日が暮れ始めてきていた。

目 "帰ろっか"

"うん"

いつもと同じ帰り道なのに、何処かいつもと違う。

なんだろう、説明できないんだけど...

うーん、と悩んでいると、ちょいちょい、と肩をつつかれた

横を見ると、目黒くんがこちらを見ていた

目 "なんか、違和感というか...いつもと違う感じするよね"

"それ、私も思ってた"

目 "ほんと？"

"ほんと"

目黒くんも同じこと思ってたんだな、なんて

そんな単純なことで少し舞い上がる私。

かと思えば、いきなり目黒くんに腕を引っ張られた。

その後すぐ、車が横を通って行った。

...危なかった、車が来てたんだ

"ごめん、ありがとう"

目 "あーもう心配すぎる。
A一人だったら事故起きそうで怖い"

"そんなことないって"

...うん、そんなことないんだけどさ、

今、呼び捨てだった...？

目 "何そんなにびっくりしてんの？笑"

ニヤニヤしながらそう手話する目黒くん

...もしかしてだけど目黒くんって、ドSなのかな

"...呼び捨て、だった"

目 "ちゅーとかぎゅーした時は恥ずかしくなさそうだったのに、呼び捨てで恥ずかしいの？笑"

"もう、やめて、いいから.../////"

さっき、教室での出来事が脳裏に浮かんだ。

してた時は恥ずかしさなんてなかったけど、今考えたら...

目 "顔真っ赤笑笑可愛い笑"

"もう、先帰るし...！"

目 "そんな怒んないで笑
...じゃーさ、ちゅーで許してくれる？"

そんなの、私が断れないって知ってて聞いてるよね。

確信犯じゃん、完全に泳がされてるだけだし...

"蓮からしてくれたら、許すよ？"

目 "...そういうの、反則だから"

横断歩道の真ん中で、軽く触れる程度のキスをする。

人通りが少ない道だったからよかったけど...我ながら恥ずかしい。

目 "今日から家まで送るわ"

"そんな、悪いよ"

目 "俺がしたいから送る、...いや？"

"...いや、じゃないよ"

蓮といる時間が長くなるのは、嬉しい。

なんて、言わないけど。

私が素直になれるのは、まだ先のお話。

to be continued...