＃20 ページ20
次の日の朝、いつも通りに辰哉と目黒くんが家に来てくれた。
だけど、何故か気まずい。
そんな気まずさを察したのか、私と目黒くんの間に辰哉が割り込んできた。
深 "めめ機嫌悪い？"
"...いや、どうなんだろう"
どうなんだろう、って、気まずくなった原因は恐らく私にある。
何処までも無責任な自分に嫌気が差してくるよ...
.
じゃあまた、と手話をして目黒くんは自クラスに入っていった。
深 "なんか、ソワソワじゃないけど...
いつもと違うかったな"
"...うん"
深 "まあ、ちゃんと話して来いよ"
目黒くんから聞いたのか察したのか分かんないけど、そう言った辰哉
いつも、辰哉には助けられてるなぁ...
授業に集中出来なくて、ずっと、窓から外を眺めていた。
私のクラスは現代文だけど、目黒くんのクラスは体育らしい。
途中、目黒くんと目が合った気がしたけど、瞬時に逸らしてしまった。
...あからさますぎた、かな
その後も何回か目が合った(かもしれない)けど、全て自ら逸らしてしまって。
目黒くんに嫌な思いをさせちゃったな、って、今更ながらの後悔に陥る。
なんだかんだしていたら、放課後になっていて。
...教室にいればいいんだよね
担任に残って勉強するから、と言って教室の鍵をもらった
あとは、目黒くんが来るまで待つだけ。
.
.
どれくらい、そうしていただろう。
突然、後ろから抱きしめられた
こんなことする人、目黒くんか辰哉くらいだから...
と思ったら腕が離れて、視界に目黒くんが現れた。
目 "ごめん、お待たせ"
"ううん、大丈夫"
目黒くんは前の席の椅子を引いて、座った。
目 "俺、Aちゃんが好き"
"...うん"
目 "Aちゃんは？"
"私も好き、だけど..."
そこから、言葉に詰まってしまう。
目黒くんは、私が何を言おうとしてるのか、多分分かっている。
分かっているけど、私から直接聞きたいと思ってくれているんだ。
...言わなきゃ
"好きだけど、ごめん、目黒くんとは付き合えない"
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1493人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：こようぃん
| 作成日時：2020年12月6日 14時
