学年一モテる目黒くんと、私。【黒】 (ページ16)

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＃16 ページ16

何故か気まずい、目黒くんとの帰り道。

終始無言で、何も話さず家の最寄り駅についた。

"またね"

そう伝えて目黒くんに背を向けたら、後ろから腕を掴まれた。

振り返ると、目黒くんが少し困ったような顔をしていて。

目が合うと目黒くんは腕を離して、スマホを取り出た

文字を打ち終えたのか、私に手渡した

目［俺のこと、どう思ってる？］

...なんで、そんなこと、聞くんだろう。

［友達...？］

返し方が分かんなくて、かなり曖昧な返事になってしまった。

目［そっか、俺はね、Aちゃんのこと好きだよ］

これは、友達としての好きだよね？

絶対、そうだ。

というか、そうじゃないと...

［ありがとう］

目［ねえ、俺の好きはどういう好きか分かってる？］

［友達としての好きじゃないの？］

目［違う、恋愛感情としての好きだよ］

その言葉を見た瞬間、私は目黒くんにスマホを突き返した。

「私は目黒くんの浮気相手なんかになりたくない...っ！！」

そのまま私は家の方向に走り出した。

去り際に見えた表情的に伝わったんだな、と思う。

何度か振り返って見ると、目黒くんは追いかけてきていて。

でも、捕まることはなかった。

まるで、私の気持ちを試しているような...そんな感じだった。

.

.

ある程度まで走って、息を整える。

さっきの自分の発言を思い出し、疑問を覚えた。

私は、浮気相手になりたくないの...？

...いや、浮気なんてしたくないけどさ。

まるで、目黒くんの本命になりたい、そう言ったようにも感じて。

私は、これまでの目黒くんとの出来事を振り返る。

出会ってからは、毎日一緒にいて。

何かあったら必ず、助けてくれて。

帰りが一緒の時は、家まで送ってくれて。

...結さんとキスしてるのを見た時、胸が痛かった。

ようやく、気づいた。

...私、目黒くんのことが好きになってたんだ。