学年一モテる目黒くんと、私。【黒】 (ページ15)

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＃15 ページ15

深 "ってことだから、よろしく"

"待って...っ"

呼び止めようとしたけど追いかけることも出来ず、その場で立ち尽くす。

辰哉と入れ替わりで、目黒くんが教室に入ってきた。

目 "どうしたの？"

あれから毎日、辰哉から手話を教わっているらしい目黒くん。

少しぎこちないけれど、何を言いたいのか伝わるようになってきていた。

長い文は読み取れないだろうと思い、

ポケットからスマホを取り出し、メモ機能に文字を打ち込んで、目黒くんに手渡した

［辰哉に告白された、返事は待つから...って］

私の打った文を見た目黒くんは、少し目を見開きながらも、文字を打ち始めた。

目［どう思った？］

その文字を見て、思わず固まる私。

どう思った？...って、言われても...

...どう、思ったんだろう、私は。

さっきの出来事なのに、何故か、その時の感情が思い出せない。

嬉しかった？

...違う、...いや、違わないのか。

告白されて、嬉しかったけど。

辰哉のことは幼馴染だと思ってたし、これからもこの関係でいくのだと思ってた。

...私の気持ちは、これが答えなのかな。

［嬉しかったけど、辰哉のことは幼馴染としか見てなかったから...］

目［そっか］

そこで、会話は終了した。

...なんか、気まずい。

下を向いていると、ちょいちょい、と肩をつつかれた。

顔をあげるたら、ゆっくりと手話をする目黒くん

目 "もう帰る？"

...そっか、もうそんな時間なんだ。

教室にある時計を見ると、もう17時。

帰宅ラッシュの電車は嫌だし...そろそろ帰らないとな

"うん、目黒くんは？"

目黒くん、の手話が難しいからか、少し戸惑った顔をする目黒くん。

"あなたは？"

そう言い換えると理解出来たのか、"俺も"と返事をした。