学年一モテる目黒くんと、私。【黒】 (ページ14)

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＃14 変化ページ14

"辰哉？"

深 "..."

放課後の教室、HRが終わっても動く気配のない辰哉を呼んだけれど...

手話をしてもこっちを見ていなかったから、仕方なく肩を叩く。

すると、ハッとした顔でこちらを向いた。

"最近おかしいよ"

深 "そんな？"

"うん、辰哉らしくない"

深 "...俺らしい、って、なに？"

"...え？"

深 "いや、なんにもない。今の忘れて"

やっぱりおかしい、気の所為じゃない。

こんなに無反応なのは、むしろ心配になる。

"こないだ...悩んでたこと？"

深 "こないだ、って..."

"時が来たら言う、って言ってたやつ。
関係あるの？"

深 "...まあな"

曖昧な返事、曖昧な反応。

全てに納得がいかない。

"言いずらいかもしれないけど、何かあったら言ってね？15年の付き合いなんだから"

深 "...じゃ、今、言おうかな"

そこで辰哉は、覚悟を決めた顔になった。

...何か、吹っ切れたのかな

深 "こないだ、めめにAを奪っていいか聞いたら、いいよ、って。
...今まではめめに遠慮してたけど、しないことにした"

"...いや、奪っていいかって、そもそも私は目黒くんのものじゃないんだから"

深 "...もしかしてだけど、めめの気持ち知らねえの？"

"気持ちって...なに？知らないよ？"

そんなの、本人に聞いたことないし。

そもそも聞く必要なんてないよ

深 "...まあ、いっか、それで。
ちなみに、さっき言ったことは理解出来た？"

"理解？なんの？"

生憎(？)私は理解力が無いから、何を言いたかったのかさっぱり理解していなかった。

深 "...俺、Aのことが好き"

"...え？"

深 "返事は今すぐじゃなくていいから。
いつまでも待つし、ゆっくり考えてほしい"

...辰哉が、私のことを、好き？

そんな素振り、ひとつもなかったのに。

"罰ゲーム、とかじゃないよね？"

深 "俺がそんなことすると思うか？"

"思わない、けど..."

びっくりしすぎて、罰ゲームを疑ってしまうくらいだ。