＃2 ページ2
佐「あ、きたきたー！」
口の動きから恐らく、そう言ったんだと思う。
佐「ていうか、なんでふっかがいんの？」
...かな？多分、そう言ったはず。
というか、それは私が聞きたいよ。
なんでついてきたんだろう。
佐「まあいいや、こっちこっちー」
さっくんのところに行くと、隣には学年一モテると言われている目黒くんがいた。
私でも知っているくらい、有名な人。
目「初めまして、えーっと...」
佐「あ、めめ、Aは耳が聞こえないから」
辰哉は何かを言おうとしたけど、言葉にならなかったらしい、突っ立ったままだった。
目「そうなんだ」
目黒くんはそう言ってから立ち上がって、私の目の前に来た。
...高い、身長が高い。
これ、首もげるやつじゃん。
かと思えば、目黒くんは私の目線に合わせて少し屈んだ。
目「Aち ゃ ん 、だ よ ね？」
「は い」
ゆっくり、一文字一文字言ってくれた目黒くん
正直、さっくんより何言ってるか分かりやすい...なんてさっくんに失礼だから言わないけど。
目「俺 の こ と 知 っ て る？」
「も ち ろ ん。目黒 く ん で し ょ？」
目「う ん、そ う」
知ってくれてたんだ、嬉しい。とでも言うような微笑み。
イケメンはやっぱり違うなぁ...
ちょいちょい、と肩をつつかれ横を見ると
深 "昼ご飯食べよーぜ、お腹空いた"
"うん、そうだね"
そう会話して私と辰哉はその場に座った。
目「ふっかさんすごいな」
佐「ね！俺もあんな風にAと会話出来たらなぁ〜...」
そう二人が話していたことを、私は知る由もない。
.
それから、スマホのメモ機能で会話することになった。
目 ［Aちゃんって何組？］
［私は3組！目黒くんは？］
目 ［俺は4組、だから隣だね］
ああ、だから4組はいつも女子がキャーキャーしてるんだな...と納得する。
私のクラスでは辰哉が一番人気らしいけど、目黒くんはそれを超えてるもんな...すごいなぁ...
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作者名：こようぃん
| 作成日時：2020年12月6日 14時
