高卒男、恋をする【紫】 (ページ27)

今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:83,794 hit

＃27 ページ27

深「なんかあった？」

会ってもないのに、なんで分かるんだろう

「...まあ、色々と」

深「言ってみ？なんでも聞くから」

気づいたらスラスラと言葉が出ていた

幼馴染に好きと言われたこと

結婚してほしいと言われたこと

でも私には辰哉さんがいるから即断ったのに、奪うとか言われたこと

「それで、辰哉さんの声が聞きたくなって...
幼馴染と結婚するなら辰哉さんに私を女にしてほしいとも思いました」

深「...へ？」

「っあ、いや、、なんにもないです！！！！」

恥ずかしい...

穴があったら入りたいってこういう事を指すんだな、なんて思う。

深「ねえ、それ、本気で言ってる？」

「...嘘だったらポロッと出ませんよ」

深「まあ、それもそうだよね～」

そっかそっか～なんて言ってる辰哉さん

...あれ、思ったよりも反応が薄い？

「えっと、辰哉さん？」

深「んー？」

「なんとも、思わないんですか？」

深「ま、びっくりしたよね。
俺はAに合わせてるからそういうこともAの準備が出来るまで待とうと思ってた
...でも、もう待たなくていいんだよね？」

「...はい」

深「今日、俺ん家来る？
Aは実家だよね？」

「うん、実家だよ
...辰哉さんの家、行きたいです」

深「俺、17時に仕事終わるから。
終わったら連絡する」

「分かった、仕事中にごめん」

深「んーん、Aの声聞けて嬉しい
Aもレポート頑張ってね」

「うん、じゃ、また」

17時まであと、4時間

つまり、それまでに色々と準備をしておかないといけない。

「口から心臓飛び出そう...」

バクバクする心臓を抑えながら、準備に取り掛かった

.

.

「お邪魔します」

深「どーぞどーぞ、部屋汚いけどね」

「...確かにすごいですね」

深「ガチトーンで言わないで？笑」

訪れた辰哉さんの家の汚さは、想像以上だった。

足の踏み場はかろうじてあるけど...

「辰哉さん」

深「なに？」

「掃除させて下さい」

ムードとかどうでもいい

とにかく今は、この部屋を綺麗にしたい気持ちでいっぱいだった。