#15 本音 ページ15
あれから、深澤さんからLINEが来ても無視している。
なんとなく、返す気になれなくて。
「はぁぁぁぁ...」
岩「どうした」
大学の食堂で一人、大きいため息をついていたら、横に照がいた。
「えっ」
岩「なんか落ち込んでるように見えたから、気になって来てみた」
お盆を置いて、私の隣に座った照
そして、ここだけの話(?)照とは同じ大学だ。
学部は違うけど、時間が合う時には一緒にご飯を食べている。
「デートの帰り、めっちゃ美人な人が現れて。尚且つ深澤さんのこと下の名前で呼んでた...」
岩「うん、それで?」
「なんとなくその場に居ずらくて、逃げた」
岩「いや、なんで逃げたんだよ」
ごもっとも、だけど...
居ずらいじゃん...!察してよ!!
岩「まあ、居ずらいか」
さすが照だ、私の思ってることを代弁(?)してくれた。
「で、LINE来ても無視してる...
返す気にならなくて...」
岩「はあ?」
「返さないとって分かってるけど、返せてないの。察してよ、仲良さそうな人が現れて、私お邪魔だったんだし」
岩「いや、だからと言って返さない理由にはならないだろ」
「...」
本当にその通りで、何も言い返せない。
私が勝手に傷ついてるだけ...だし。
岩「まずは深澤さんにLINEを返すことだな」
「それができたら苦労してないよ」
岩「普通に返すだけじゃん」
「まあ、そうなんだけどさ...」
岩「なに、深澤さんのこと気になってんの?だからLINE返せてないとか?」
「...」
図星だ。
深澤さんといい、照も勘が鋭いな...
岩「それなら尚更返すべきだろ」
「そうなんだけど、」
岩「はい、今すぐ返す」
「心の準備させてよ...」
スマホをポケットから取り出して、LINEを開く
深澤さんからのメッセージは軽く50件を超えていて、改めて申し訳なくなる。
A未読しててすみません
A言い訳だって思われるかもしれないけど、気持ちの整理してました
言いたいことがまとまってないけど、とりあえずは送った。
岩「固い文章だな」
「どんな感じで送ってたか思い出せなくて」
これも言い訳なんだよな...
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作者名:こようぃん | 作成日時:2021年1月3日 14時