＃11 ページ11
あれから、登下校の時は深澤さんと電話することになった。
何かあった時のため、らしい。
深「ね、Aちゃんー？」
「はい、なんですか？」
深「そろそろ敬語やめてくんね？
めっちゃ距離感じるんだけど」
「前から距離感じてますよ」
深「Aちゃん辛辣だね〜笑
ま、そんなAちゃんも好きだけどね」
私からの辛辣な言葉にも、深澤さんはスルーするようになった。
むしろ、それを楽しんでいるかのようにも感じる。
深「ね、Aちゃん」
「なんですか？」
深「今週の土曜日空いてる？」
「...えっと」
頭の中で今週のスケジュールを思い浮かべる。
今日は水曜日で、明日と明後日と日曜日はバイト
土曜日は...照とカフェ巡りだ。
「ごめんなさい、友達と遊びに行くので空いてないです」
深「友達って、男？」
「まあ、はい」
深「ふーん...
じゃ、いつ空いてる？」
「今週は...すみません」
深「いつになったら会ってくれんの？」
「こないだ会ったばっかりですけど...」
深澤さんは、忙しくないのかな。
27歳らしいし...仕事とか、大丈夫なのかな
「深澤さんは、予定とか大丈夫なんですか？」
深「ん？俺〜？
まあ、お願いして抜けてるね。
その分埋め合わせしてるから大丈夫だよ」
「いや、大丈夫じゃなくないですか...？
私の予定より仕事を優先してください」
深「Aちゃん忙しいからそんなことしてたら予定合わないし〜...だから、俺が合わせたらそれでいいでしょ？」
「...そうなんですかね、」
深「そーそー！笑
あ、もう家着きそうな感じ〜？」
「はい、着きました。では、また」
毎日電話をしてるからか、どれくらいで家に着くか分かってきたらしい。
今日もぴったりで、家に着いた。
深澤さん空いてる日言ってね!待ってるから!
家に入ってからスマホを確認すると、深澤さんからLINEがきていた。
A来週の火曜とか、どうですか?
深澤さんとのデート(？)を楽しみにしてるのは、私の方なのかもしれない。
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作者名：こようぃん
| 作成日時：2021年1月3日 14時
