＃目黒くん家の合鍵 ページ11
ある日の夜、買い物に行って帰って来たところ。
偶然にも目黒くんと遭遇した。
目「明日朝早いから起こしに来て」
「ねえ、なんで？自分で起きてよ
というか目黒くんの家の鍵持ってないし」
朝からわざわざお隣さんの家に行くとか...
正直、面倒という気持ちが勝つ。
朝はのんびり過ごしたいものだし。
目「合鍵渡すから開けて入って来て」
「私が悪用する可能性だってあるのに？」
当たり前だけどそんなこと、絶対しないけどね。
合鍵渡す、なんてカップルじゃないんだから。
目「Aはそんなことしないって分かってるから
それに明日、休みなんでしょ」
「なんで私の休みを把握してるの
というか休みって知ってるなら休ませてよ」
目「この間、阿部くんとの電話聞こえてたから」
...一昨日のことかな。
それにしてもお隣だと全部丸聞こえなのか。
一応そこそこお高いマンションだけど壁は薄いんだ...
と壁が薄いことを今初めて知った。
目「明日の朝5時、よろしく」
「いやだよ、絶対寝てるから」
というか朝早すぎるじゃん...
よく考えてみれば、早すぎる、と言っても早朝出勤と同じくらいの時間だ。
...まあ、起きれないことはない。
目「雑誌の撮影、早朝だから。お願い。
間に合わなかったらやばい」
「なんで自分で起きようと努力しないの」
目「アラーム何個もかけてるけど起きれねえの。
前はマネージャーさんに起こしに来てもらってたけど、さすがに迷惑だから」
「そうなんだ、じゃあおやすみ」
目「これ合鍵だから」
しつこいなぁ。
せっかくの休みなんだから私は遅くまで寝たいのに。
「...聞いてた？私は起こしに行かないよって」
目「Aは優しいから来てくれるって知ってるよ。...おやすみ」
バタン、お音を立ててドアを閉めた目黒くん
私も鍵でドアを開けて、家に入った。
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作者名：こようぃん
| 作成日時：2020年11月15日 14時
