5時 ページ5
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文化祭もついに明日。
練習はやるだけやった。あとは本番が成功するかどうか…
他校のバンド仲間もくる。
気が引き締まる。
気合いを入れてモンスターをグイッと飲む、と
にち「お！真希せんせー！」
小柳「ゴホッゴホッ」
とも「なん、どした？」
小柳「なんでもなっ…」
過剰反応。ってわかってる。
最近ずっとこんな調子だ。
この前なんて、教壇に立つ真希の姿を見ていたら、数学の授業は終わっていた。
真希「お、軽音部！にっちくんだっけ？」
一階の窓から、にっちが真希を呼ぶと、校門で生徒たちを見送っていた真希がこちらまで来た。
にち「そーでーす！」
真希「明日体育館でライブするんでしょ？二年生はにっちくんたちのバンドだけだって聞いたよーすごいね！」
キラッキラの笑顔で俺らを褒めないでほしい。
心臓が二個あっても収まらないくらいドキドキしてる。
とも「真希せんせー！小柳くんが言いたいことあるみたいでーす」
さっきまでいそいそとベースをケースに戻していたともやが突然そんなことをいう。
おい、ちょっと待てよ！何言い出すんだ！
真希「小柳くん？なにー？」
小柳「は？ちょ、まってよ、あーー」
とも「ほらライブ見に来てください、って言えば」
俺にだけ聞こえるくらいの声でそう言ってくる。
小柳「え？あーー……ライブ見にこいよ！」
真希「へ？」
あーーー！ミスった！ちがう！もっと言い方あった！俺雑魚すぎる…
真希「えーっと、敬語で言ってくれたらいこうかな」
小柳「………ライブに来ていただけますでしょうか？」
ぶふっと、にっちとともやが吹き出すのはもう気にしない。いや、あとでシメる。
真希「はい。行かせていただきます笑」
丁寧に頭を下げてそういうと、早く帰りなさいねーっと言って、行ってしまった。
小柳「…え？来てくれるん？？え？」
とも「よかったやん」
ニヤニヤしながら、ともやはベースを背負うと部室を後にした。
こればっかりはともやに感謝しかない。
あーまって、自分でハードルあげてね？？
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作者名：なぁ | 作成日時：2019年9月12日 2時
