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14時 ページ14
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俺の言い訳と、一度も会えなかった真希が上手いこと言ったのか、俺は停学もなにもないまま、普段通りの日常がまた流れ始めて一週間。
最初こそ指を刺されたり、ヒソヒソと俺たちのことを話す声も聞こえたが
それも無くなってきて
全てが、普段通り。
真希が学校に来ないことを除いて。
真希が来ないことを誰も触れてはいけないような気がして、クラスメイトも誰もそれに関しての話は一度もしない。
でも、来ないことで、少しずつわかる。
俺は何も罰を受けず
真希は罰を受けた。
俺は責任の取れないガキで
真希は責任を背負う大人だった。
その差は明白で
告白なんてしようとすら思えないほどに。
あの日、抱きしめたときに漏れ出した言葉が届いていなくてよかった。
溢れ出しそうな気持ちを真っ白な卒業アルバムの中に閉じ込めるように勢いよく閉じた。
これでよかったと
あれは気の迷いだと
そう思えたなら、どんなによかっただろうか。
卒業式。あんなに広い体育館で、一瞬で見つけた真希の姿は何度見てもどこにもなかった。
桜は散って
俺は大学生になった。
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作者名：なぁ | 作成日時：2019年9月12日 2時
