#d9333f 2nd 【夕闇に誘いし漆黒の天使達】

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とも「だって、お前らひまだろ？」

へへへ、と笑いながら、前菜を食べる。

暇だけども。


小柳さんだとは思わないじゃないか。

話せるようにはなったけど、正直まだ気まずさはある。

それを知ってか知らずか。
知ってたら相当面白がられてるはず。


ともやくんはおいしいね、とちかさんに言いながら、楽しそうに食べてる。


一方私は

『小柳さん、は、予定なかったんですか？今日』

小柳「うん、普通に寝てたわ」


弾まない会話。
ナイフでお肉を切る手が震えてる。



私、緊張してる。




まず、結構ちゃんとしてる店ならそう言って欲しかった。
カジュアルな雰囲気とはいえ、フレンチじゃないか。ともやくん。



ちか「夕闇はクリスマス当日は撮影？」

とも「うん。女子会」

ちか「あーそうだよね笑」


女子会。
今年はイルミネーションが綺麗な遊園地で撮影だ。
毎年そう、普通に働いてた時から、クリスマスはあってないようなもの。


ちか「でもよかった。クリスマス前だけどクリスマスできて」

とも「ね」

小柳「クリスマスとか久しぶりにやったわ」


ちかさん嬉しそう。
ともやくんのこと本当に好きなんだな、って表情とか目線とかでわかる。


こんなに喜んでくれる人がいるなら、今日来てよかったかも。






それから結局メインまでちゃんと食べて、4人で店を出た。



とも「じゃ、俺ら二軒目行くから」

ちか「今日は本当にありがと！」

ひらりと手を振って2人は手を繋いで行ってしまった。
これからが本当に2人のクリスマスだな。




さて、



『じゃあ…私たちも帰りますか』

小柳「あのさ、」






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