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『小柳さ、痛い、です』
小柳「あ、ああ、ごめん」
痛いほど握られていた手は簡単に解けた。
後ろで、バタンと楽屋のドアが閉まる音がした。
『こういうの…やめてください…』
ハッした。なに言ってるの私。
小柳さんの眉間にぐっとシワがよる。
『てつやくんたちに絡まれてるのを助けてくれたんですよね？…大丈夫ですから、自分で、どうにかする、』
そこまで言うと、言葉が喉に詰まる。
目尻に涙が溜まっていく。
助けてもらったのに、突き放す言葉しか出てこない。
でも、勘違いしてしまう。あんなことされたら。
小柳「俺が、嫌なんだよ」
…？今、なんて？
小柳「…ってか、お前なんで俺のこと避けてんの？」
『いや、避けてなんか…』
バレてる。
小柳「いや、避けてんだろ、今も。目あわせねぇし」
小柳さんは私に近づいて、両頬を掴んで上をむかせた。
ふわっと香る小柳さんの香りが懐かしくて、
涙が溢れ出した。
小柳「なん、で、泣いてんの」
『だって！だって……恥ずかしくて…』
ああ、だめだ、今史上最高にブスだ。
小柳「恥ずかしい？？？」
もう、いい、どうなったって
『小柳さんが、好きだから…！好きって気づいちゃったから、恥ずかしくて…目見られないんです』
ダサい。ダサすぎる。中学生か。青春か。いや、中学生だってもっとマシな恋愛してる。
もう、いいか。これで、おしまい。
自分のダサさに打ちひしがれそうになったとき、
小柳さんが口を開いた。
小柳「かわいすぎんか……」
え？？
『なに言って、』
小柳「嫌われたのかと思ってたわ…あーそっか、そっか」
ずるずるとその場にあった椅子に座ると、小柳さんは机に突っ伏してため息をついた。
ちらりと見える耳は、紅赤の色の髪よりも赤い。
小柳「ごめん、ちゃんと、言うわ。言わせて」
『はい…？』
小柳「Aが好きだよ。俺も」
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なぁ(プロフ) - ナキさん» ナキさんありがとうございます！コメントとても励みになりました…泣 こちらこそ読んで頂き感謝しかありません。続編短編集もよろしくお願い致します！ (2020年3月15日 0時) (
レス) id: 07945c6d2e (このIDを非表示/違反報告)
ナキ(プロフ) - 執筆お疲れ様でした！そして完結おめでとうございます: )私の語彙力ではとても伝えきれません もう最高でした… なぁさんの作品に出会えて本当に良かったです。素敵な小説をありがとうございました！これからも応援させてください 次の作品も楽しみにしています！ (2020年3月15日 0時) (レス) id: e4f9475e19 (このIDを非表示/違反報告)
なぁ(プロフ) - Mrs.ぱんぷきんさん» いつもコメントありがとうございます！自分の納得いくラストまで持ってこられてよかったです…続編短編も宜しくお願い致します！！ (2020年3月12日 21時) (レス) id: 07945c6d2e (このIDを非表示/違反報告)
Mrs.ぱんぷきん(プロフ) - 更新お疲れ様でした！とても楽しませていただきました！続編・短編も楽しませていただきます！！！ (2020年3月12日 18時) (レス) id: 534e341e06 (このIDを非表示/違反報告)
なぁ(プロフ) - ｍａさん» maさんのお話も大好きですー！！ありがとうございます！頑張らせていただきます！ (2020年2月21日 15時) (レス) id: 07945c6d2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なぁ | 作成日時：2020年2月14日 17時
