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ツアーファイナル。
夕闇史上最大キャパのライブハウス。
まだお客さんのいない真っ黒な空間に肌がピリピリと高揚した。
まさあきのギターのセッティングをしっかりと済ませて、楽屋に戻った。
ドアを開けると、ちょうどともやくんのメイクが終わったところだった。
他のメンバーはいない。
『まさあきは？』
とも「さっきメイク終わって〜、どこいったかな？笑」
『セッティング終わったのに…ラインしとくわ』
とも「ねぇ、この前の…小柳さんのこと、気にしてる？」
なんで、そんなこと聞いてくるの。
考えて、考えて、考えて
考えても、
何も答えは出なくて、見つからなくて
どうしようもないから、奥底にぎゅうぎゅうに詰めて、蓋を閉じたのに。
『泣いてて、びっくりはしたけど、ね…』
とも「にっちから色々聞いたかもだけど、小柳さんああ見えてナイーヴ？になってっから、声かけてやって」
『はい…』
果たして、私が小柳さんに声をかけて、どうにかなるんだろうか。
まず、あの先生と小柳さんのこと、ちゃんと知らない。
ライブまであと5分。
袖に待機するメンバーのイヤモニのチェックをする。
3人終わって、小柳さん。
小柳「あい」
私がチェックしやすいように、後ろを向いてくれた。
『大丈夫です。………小柳さん』
小柳「ん？』
『…っ頑張って、ください』
小柳「頑張る」
それだけしか言えなかった。
あの人と再会した日、何を話したの？
これから、どうするの？
告白は、したの？
聞きたいことはたくさんあって、溢れて止まらなくなりそうだけど
私はスタッフで、小柳さんは今から、たくさんのファンを前にライブをする。
私が演者を困らせてしまってはいけない。
小柳「行ってくるわ」
SEが止まって、一曲目のイントロ。
ライトで照らされた会場の中
一瞬だった
小柳さんは真っ直ぐに、二階席を指差した。
会場中でその意味がわかったのは、多分私だけだろう。
指差す先に、あの人がいた。
先生。
先生と生徒。
禁断の、なんて言われる関係でも、
そんなのも超えるくらい、
好きだったのだ、小柳さんは。
簡単には結ばれない
その関係でも、
小柳さんに愛されたあの人が
羨ましい。
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なぁ(プロフ) - ナキさん» ナキさんありがとうございます！コメントとても励みになりました…泣 こちらこそ読んで頂き感謝しかありません。続編短編集もよろしくお願い致します！ (2020年3月15日 0時) (
レス) id: 07945c6d2e (このIDを非表示/違反報告)
ナキ(プロフ) - 執筆お疲れ様でした！そして完結おめでとうございます: )私の語彙力ではとても伝えきれません もう最高でした… なぁさんの作品に出会えて本当に良かったです。素敵な小説をありがとうございました！これからも応援させてください 次の作品も楽しみにしています！ (2020年3月15日 0時) (レス) id: e4f9475e19 (このIDを非表示/違反報告)
なぁ(プロフ) - Mrs.ぱんぷきんさん» いつもコメントありがとうございます！自分の納得いくラストまで持ってこられてよかったです…続編短編も宜しくお願い致します！！ (2020年3月12日 21時) (レス) id: 07945c6d2e (このIDを非表示/違反報告)
Mrs.ぱんぷきん(プロフ) - 更新お疲れ様でした！とても楽しませていただきました！続編・短編も楽しませていただきます！！！ (2020年3月12日 18時) (レス) id: 534e341e06 (このIDを非表示/違反報告)
なぁ(プロフ) - ｍａさん» maさんのお話も大好きですー！！ありがとうございます！頑張らせていただきます！ (2020年2月21日 15時) (レス) id: 07945c6d2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なぁ | 作成日時：2020年2月14日 17時
