【名探偵コナン】久しぶりに帰省したら、知らない男が住み着いてた件について。 (ページ36)

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「お前………何でお粥はまともに作れんだよ…」

沖矢「素直に美味しいって言ってくれた方が、喜びますよ？」

「うるせぇ」

相変わらず腹が立つ。別に、こいつを喜ばせたくて言ってる訳じゃないし。

沖矢「看病をするとなった時に、最低限お粥は作れた方が良いと思って、これだけは昔から作っていたんです」

「なら、他の料理も作れっつーの。ってか、お前に看病する人とか居たのかよ」

沖矢「えぇ、居ましたよ……大切な人が」

「っ！」

初めて見た。こいつの、こんな哀愁漂う顔は。

手元の珈琲に視線を落としてる沖矢は、その大切な人に思いを馳せているのだろうか。

「(からかったつもりだったのに…)何か、、ごめん…」

子供のように口を尖らせ、スプーンをお粥の中で泳がせるAが面白くて、つい笑ってしまった。

沖矢「お気になさらず。もう、過去の人ですから」

「過去の人……でも、、無理に忘れる必要無いだろ。そんな顔するなら尚更」

沖矢「良いんです。本当に、大丈夫ですから」

あたしの言葉を遮った沖矢の言葉は、落ち着いてるのに迫力があった。

少し怖いと思ったのは、口が裂けても言わないけど。

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