反 応 日 誌 。【文豪ストレイドッグス】

＊貴女が震える手で彼に銃を向けたら。 ページ10

▶ 続 き




☪︎芥川龍之介

「そんな豆鉄砲で、僕を殺せると思っているのか。愚者め」

彼の羅生門で、呆気なく銃を奪われてしまいました。そして、涙を流す貴女の頭を、不器用に撫でます。

「貴様は此処に居ろ」



☪︎中原中也

「おいおい。誰に命令されたか知らねぇが、重力には逆らえねぇぞ」

重力操作で貴女が持っている銃を粉々に粉砕します。そのまま、貴女を抱き締める。

「そんな顔すんじゃねェよ」
『…だって……処 刑…されちゃう…』

そう言えば、馬鹿だなぁ手前は、と小突かれます。

「手前の事は俺が守る。だから、安心して傍に居ろ」



☪︎森鴎外

「一体誰の指示かな？」
『言うわけ……無いでしょ…』

それは残念、とおどけたように言って、肩を竦める彼。貴女が撃たないと信じ、両手を上げながらゆっくり歩み寄ります。

『来ないで…撃ちますよ…！』
「それは無理だよ」

断言する彼の言う通り、結局、貴女は撃つ事ができません。大好きなのですから。



☪︎織田作之助

貴女に銃を向けられた彼は、撃たれるという未来が見えない事に安堵します。

「やめろ。Aは、俺を撃てない」
『っ……そんな…の…分かんないじゃん…』

絞り出すように言った後、貴女は彼の異能力を思い出して、自嘲(じちょう)します。そして、静かに銃を降ろす貴女の頭を撫でる彼に、更に涙が出てきます。




.END

＊貴女が血溜まりの中に呆然と佇んでいたら。→←＊貴女が震える手で彼に銃を向けたら。

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