【そらる】どうか、救って 【歌い手】

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あぁ、やっぱりライブはこんなにも気持ちいい







沢山のファンの声援を受けてまふまふと共に立つこの瞬間は誰にも譲れない、譲りたくない







最終日なだけあって、会場の盛り上がりは最高潮だった







ふと観客席に落とした視線はゲスト席で、見知った顔ぶれが揃っている







「そらるさんかっこいい〜〜」なんて、るすや天月たちがニヤニヤしながら叫んでいるのが口の動きで分かった






くそ、あいつら冷やかしやがって






ふはっと自然に笑いがこみ上げて頬がゆるむ








そのまま視線を横にずらせばSouくんとりこがみえた








良かった、ちゃんと来てくれたんだ







彼女に、今の俺の姿はどう映っているだろう







どう？あのいちばん情けない姿からはちゃんと成長したでしょ？







俺を捉える真っ直ぐな視線を受けて、背筋に電流が走ったような気分になる







ライブの成功ももちろんだけど、俺の脳内をりこが占めていく








あの子を救えるのかな、俺なんかが







「りこを、救ってあげてください」



Souくんの言葉






『大人なんて、みんな大っ嫌い』



りこの、言葉









その大人に俺も含まれるのかどうかは分からないけれど









もし









もし、俺が君を救えるのなら









君が救ってくれた俺に───









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