変化 ページ32
眠りに落ちてからは、落ち着いた寝息だけが部屋の中に響いていた。
後、時折シャワーの音が聞こえてきて、なんだか心地よくなってきた。
俺の手を強く握っていたかずの手もだんだんと力が抜け、そっと毛布の中にしまってあげる。
起こさないように、そっとゆっくり頭を撫でる。
ごはんも食べれたし、このままよくなるといいな…
なんでか安心した俺は、うとうとしてきてしまった。
もうそろそろ夢の中へ…というところで翔くんがシャワーから上がってきた。
「ありがとーって、智くん?大丈夫?」
こくこく船こいでいる俺の肩をそっとたたいてくる。
「ん…眠い…」
「疲れたんでしょ。シャワー浴びてきたら?」
身長もがたいも違う俺の服を着ているからか翔くんがいつにもましてく子供っぽく見えた。
「ちょ、不気味に笑ってないで入ってきなって」
あれ、無意識に笑っていたのかな。危ない危ない。
「じゃ、かずのことお願い〜」
「はいはい。気を付けてね〜」
そう言って俺は立ち上がろうとした。
けれどそれよりも早く、かずが急に目を開けて、ぱっと口とおなかを押さえた。
「かず?どうした?」
さっき開けた目は今はぎゅっととじて、何かに耐えるように体をくの字に曲げている。
「あ、やっぱりまずかったかな…」
翔くんはそうポツリと言って、さっと自分の鞄に何かを取りに行く。
俺はやっとかずの状況を飲み込めた。
「かず?我慢しなくていいよ?吐いちゃえ」
冷や汗までかきはじめてしまった。
「はい。袋」
本当に翔くんは準備がいい。
黒いビニール袋を持って帰ってきた。
「かず?つらいでしょ?ここに吐いちゃいな?」
口元に袋を持っていくけれど、首を横にふる。
「体起こした方がいいかも。このまま吐くと呼吸器官に行っちゃうかもしれないし」
その言葉を聞いて、そっと体を起こしてあげたその時、やっと吐くことができた。
けれど第一波は、ちょっと油断したのもあって袋で受け止められず、ソファに出してしまった。
次からはちゃんと袋を当ててあげる。
「よしよし。上手上手」
翔くんは声をかけてくれて、俺は背中をさする。
多分、さっき食べたオムライス全部出てしまったんじゃないだろうか。
「もう、出ないかな?」
絵ずくだけで、何も出てこなくなった。
けれど、生理現象か、つらいのか、涙を流してゆがんでいる表情は痛々しい。
口をゆすがせるために水を取りに行こうとしたその時、
「−ん」
俺のでも、翔くんのでもない声が聞こえた。
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ohmiya373sk(プロフ) - 更新ありがとうございます！！ 話が着々と進んでますね…!! お母さんを見つめるにのちゃん 、過去も 益々気になります(^ ^) 更新頑張って下さい！ (2015年1月27日 22時) (
レス) id: 07fd8f852a (このIDを非表示/違反報告)
みっちょん(プロフ) - にじいろえんぴつさん» にじいろえんぴつさん！すぐにお返事できなくてごめんなさい!!お久しぶりです!(^O^)かずくんも、大野くんも頑張ってくれました！今年も是非よろしくお願いしますm(_ _)m (2015年1月27日 2時) (レス) id: 5d381b2641 (このIDを非表示/違反報告)
にじいろえんぴつ(プロフ) - みっちょんさん、お久しぶりです、えんぴつですー！年末年始が落ち着いたので、覗いたらお話が追加されてて、飛び上がりました。和くんの公園デビュー、大野さんよく引っ張ってくれた〜！と感動してます。大きな進歩！みっちょんさん、今年も応援させてください(ぺこり) (2015年1月4日 11時) (レス) id: ed6b40fa96 (このIDを非表示/違反報告)
みっちょん(プロフ) - エミーノさん» そうですね、、、ゆっくりゆっくりかずくんも変化見守ってあげてくださいm(_ _)m (2015年1月1日 2時) (レス) id: 5d381b2641 (このIDを非表示/違反報告)
みっちょん(プロフ) - ohmiya373skさん» そうですね、完全に萌え袖状態です(´ω`)いつもと違う智くんにキュンとしてしまいますね。。ありがとうございます! (2015年1月1日 2時) (レス) id: 5d381b2641 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みっちょん | 作成日時：2013年9月19日 0時
