救世主 ページ24
数分後に鳴った体温計の表示をみて俺は、ぎょっとした。
「39.5℃…」
いつの間にこんなに上がってしまったんだろうか。
「かず、しんどいね、大丈夫?」
俺が問いかけても反応せず、目を閉じてゆっくりと息をしている。
自分がここまで高い熱を出したことがないから、風邪薬なんてものは持っていない。いつも気合で治している。
だから、熱が出たらただ寝て休むことぐらいしか知識がないけど、かずはそんなことで治るような状況ではないことぐらいはわかる。
「どうしよう…」
思わず動揺が声に出る。
その声に、かずは反応して俺の顔を覗き込み、大丈夫というように無理に笑おうとした。
「かず、無理に笑おうとしなくていいから」
自分の身体にもたれなおさせて、しんどくないように体勢を変える。
でもその振動で、また咳が出てしまった。
目に涙まで浮かべているかずが可哀そうで、どうにかしてあげたいと思った。
その時、ポケットに入っていた携帯が鳴った。
こんな時にと思ったけれど、表示を見た途端急いで通話に出る。
『もしもし、智くん？』
「翔くんっ」
救世主が現れたと思った。
『あ、今日さ、はやめに仕事終わったから、智くんの「助けてっ!」
翔くんが話し終わる前に、俺は思わず叫ぶ。
『え?』
「翔くん、かずが、かずが大変で」
『かずくん?かずくんがどうしたの?』
俺の声に、翔くんは早くも状況がおかしいと気付いてくれたらしい。
「すごい、熱高くて、咳が止まらなくて…」
『そっか、了解。薬とか買って帰るから待っててね。落ち着いて』
俺のつたない説明でわかったくれたのか、すぐに把握してくれた翔くん。
最後には、俺への気遣いの言葉も忘れずかけてくれた。
「かず、もうすぐ翔くんきてくれるから。楽になるからね」
必死になってかずのからだを擦る。
それにこたえるように、俺の体に腕を回してきた。
その力があまりにも弱々しくて、思わず泣きそうになった。
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ohmiya373sk(プロフ) - 更新ありがとうございます！！ 話が着々と進んでますね…!! お母さんを見つめるにのちゃん 、過去も 益々気になります(^ ^) 更新頑張って下さい！ (2015年1月27日 22時) (
レス) id: 07fd8f852a (このIDを非表示/違反報告)
みっちょん(プロフ) - にじいろえんぴつさん» にじいろえんぴつさん！すぐにお返事できなくてごめんなさい!!お久しぶりです!(^O^)かずくんも、大野くんも頑張ってくれました！今年も是非よろしくお願いしますm(_ _)m (2015年1月27日 2時) (レス) id: 5d381b2641 (このIDを非表示/違反報告)
にじいろえんぴつ(プロフ) - みっちょんさん、お久しぶりです、えんぴつですー！年末年始が落ち着いたので、覗いたらお話が追加されてて、飛び上がりました。和くんの公園デビュー、大野さんよく引っ張ってくれた〜！と感動してます。大きな進歩！みっちょんさん、今年も応援させてください(ぺこり) (2015年1月4日 11時) (レス) id: ed6b40fa96 (このIDを非表示/違反報告)
みっちょん(プロフ) - エミーノさん» そうですね、、、ゆっくりゆっくりかずくんも変化見守ってあげてくださいm(_ _)m (2015年1月1日 2時) (レス) id: 5d381b2641 (このIDを非表示/違反報告)
みっちょん(プロフ) - ohmiya373skさん» そうですね、完全に萌え袖状態です(´ω`)いつもと違う智くんにキュンとしてしまいますね。。ありがとうございます! (2015年1月1日 2時) (レス) id: 5d381b2641 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みっちょん | 作成日時：2013年9月19日 0時
