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私のせい ページ39

あの日から、私は部屋から出られなくなってしまった
迷惑をかけてしまっているのはわかっている
大丈夫大丈夫と繰り返すけど、大丈夫じゃないことなんて一目瞭然だ

《そう怯えないでおくれよ!僕らは君を心配していたんだよ?ねぇねぇ、早くうちに帰ろうよ!キーパーさんもずっとずっと君を探してたんだから!ね?》

彼の言葉が頭から離れない
キーパーが私を探していた?
そんな
何で
どうして
なんの音沙汰もなかったのに急に……

(お願い……気づかないで……)

わかっている
わかってるんだ
彼ならすぐに居場所を特定してしまうことくらい
それでも私は希望を捨てずにはいられなかった
布団を掴んでカタカタと震える
お願い、どうか私を見つけないで
……このまま平和でいさせて

しかし、そんな願いは数日と待たず打ち砕かれた

「あんたらの事情よりもこっちのが重要よ!動物園全域が封鎖されて門の外にはカメラもった人らが大勢いるのよ!それに何か局長のSPみたいな人に囲まれて白衣を着た白い髪の奴が……」

(そ、んな……)

とうとうキーパー教授にバレてしまった
わかってはいたはずなのに
体が震える
口許ががたつく

(に、逃げ、逃げ……)

思考がままならない
逃げ出さないと
どこへ?
どこにいくって言うの?
例え人になれたとしても
私に友達はいない
いたのに皆裏切ったんだ
急に冷たくなって
両親も……
人の私に居場所なんてどこにもない
どこにも逃げ場はない

(あ……)

それに気がついて、私は絶望する他なかった

「サイン。いるのはわかってるんだよ?お友達の命が欲しかったら……大人しくでておいで。」

「な!駄目だサイン!出てきては!」

キーパーの声が頭に響く
どうしてか逆らえなくて私は基地の外にでた

「サイン!だめだいっ!」

「コワさん!やめて!やめさせてください!」

青髪のSP……確かNo,001ハスキーだったか
彼はコワさんの首根っこを押して絞めた
そんなことをしたら死んでしまう
私は即座にやめるよう懇願した

「おいおいサイン。僕達が悪いみたいに言わないでくれるかい?全て君のせいなんだよ?」

「ど、う、いう……」

「君がここにこなければ、彼らは今のような事態にならなかった。今までだってそうだろう?君がいなければ、彼らは平穏を謳歌していた。それを君が、壊したんだ。」

「あ……」

言われて即座にその光景が思い浮かんだ
そうだ
私がいたから皆危険な目に遭ってる
私がいたから……
私が……

「さぁ帰ろうサイン。愛しのラボへ……」

コワさん、ごめんなさい
私は貴方を傷つけたくない
だから……

ごめんなさい

別れ(コワルスキーside)→←襲来(コワルスキーside)



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設定タグ:ペンギンズ , コワルスキー , シオフキー   
作品ジャンル:恋愛
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闇鍋ソース(プロフ) - ぱいんさん» まじすか、よろしくお願いします (2020年4月30日 16時) (レス) id: e014917a59 (このIDを非表示/違反報告)
ぱいん - 初コメ失礼致します。更新嬉しいです、ありがとうございます!これからも応援しております! (2020年4月30日 2時) (レス) id: ab6cbeeec6 (このIDを非表示/違反報告)
闇鍋ソース(プロフ) - はやみんさん» それはよかったです( ´∀`) (2020年4月15日 1時) (レス) id: e014917a59 (このIDを非表示/違反報告)
はやみん - ついにシオフキー結ばれた!よかったです!闇鍋ソースさんの小説やっぱ大好きです! (2020年4月15日 1時) (レス) id: 60d6cec3ee (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:闇鍋ソース | 作者ホームページ:http//  
作成日時:2020年4月14日 5時

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