白昼夢(コワルスキーside ) ページ29
「えぇっと、次はあっち!あぁでもあっいもいい……迷うなぁ……」
どのアトラクションにするか迷いに迷うサインに私は微笑んでいた
既に当初の計画ルートからは大幅に外れてしまっているがサインが楽しそうならそれでいい
にしてもここまでお転婆だったとは……
さっきから手当たり次第アトラクションを乗り回している
本来は以外と感情豊かで動き回りたいタイプなのか?
だとしたら尚更教授の元で働いていたときの抑圧は彼女にとって苦痛だったろう
話を聞く限り動き回れるような環境下ではない
「よし決めた!メリーゴーランド!行きましょコワさん!」
「あ!」
手を引かれた
サインの表情は明るく優しく希望に満ち溢れている
あぁ、幸せなんだな
幸せを私と一緒に感じてくれている
そう思うととてもうれしかった
が、次の瞬間
「っ!?」
頭痛と砂嵐が目の前を通った
思わず動きが止まる
「コワルスキー!早くしろ!偵察に遅れる!」
「ま、待って!置いてかないで!速いですよ隊長!」
「ハリーハリー!」
「置いてっちゃうよー!」
『仕方ないなぁ!……しゃ……早く!』
『待ってくれ《判別不能》!』
『あ……し……なる!』
『そうか、ありがとう。楽しみだな《判別不能》!』
『うん!』
なんだこれは
チラチラと何か……
これは記憶?
聞き取れない所がある……
私の側にいるのは
誰だ……?
「コワさん!コワさんしっかり!」
「っは!?」
サインの声に引き戻され私はハッとする
見ればサインが心配そうにこちらを覗き混んでいた
「大丈夫ですか!?すみません、わがままいってあちこちつれ回して疲れましたよね?」
「い、いや!全く平気だ!ただちょっと目眩が……」
「大丈夫じゃないじゃないですか!」
「も、問題ない!こんなことでへばる私じゃない!ほら、行こう!」
「は、はい……」
いかんいかん
昨日あまり眠れなかったからか?
変な白昼夢だ……
しかしさっきのはなんだったんだ……?
だが、酷く懐かしく感じた……
ーーーーー
「見たか?」
「あーまーね。いたいた。でもどうする?」
「連れ戻すに決まっている。」
「でもそれはあの人の命令内容にはないよ?一応報告の脅迫におさめておこうか。」
「しかし……」
「相も変わらず堅物だなーもう。ほら、ターゲットがいるんだから一応姿は見せておこうよ!サインちゃん、僕の事覚えてるかなぁ?」
「覚えてなきゃ困る。あいつは我々の庇護下。逃げ出し裏切ることは許さない。」
「全てはキーパーさんの仰せのままに、ってね?」
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闇鍋ソース(プロフ) - ぱいんさん» まじすか、よろしくお願いします (2020年4月30日 16時) (レス) id: e014917a59 (このIDを非表示/違反報告)
ぱいん - 初コメ失礼致します。更新嬉しいです、ありがとうございます!これからも応援しております! (2020年4月30日 2時) (レス) id: ab6cbeeec6 (このIDを非表示/違反報告)
闇鍋ソース(プロフ) - はやみんさん» それはよかったです( ´∀`) (2020年4月15日 1時) (レス) id: e014917a59 (このIDを非表示/違反報告)
はやみん - ついにシオフキー結ばれた!よかったです!闇鍋ソースさんの小説やっぱ大好きです! (2020年4月15日 1時) (レス) id: 60d6cec3ee (このIDを非表示/違反報告)
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