謝罪 ページ12
「えっと……」
私は今大変混乱している
絶対何かされると思った
だが今奴はベッドの隣で口笛吹きながらパンケーキ焼いてる
何なんだ
「はい、食わせてやるから食え。うまいぞ。」
そういって一口大に切ったパンケーキを口に押し付ける
私は仕方なくそれを食べた
あ、普通に美味しい
「美味しいです……」
「そりゃどーも。」
続けて食べさせてくるシオフキーに疑問符を浮かべる
一体何を考えてる?
私だとばれているのに何故こんな真似を
必死に思考を巡らせるが答えは出ない
格好の獲物が目の前にいる事実
それを何故……
悩んでいるとシオフキーはやれやれと言った風に言った
「今貴様の体はフレイアだ。それにその傷。間違っても乱暴なんか出来るものか。それに私はもう復讐から手を引いた。お前に暴力を振るう道理はない。」
「そうなんですか……え、えぇ!?」
驚愕する
何と言った?
復讐から手を引いた?
こいつが!?
「本当ですか?」
「嘘とでも思ったか?残念ながら本当だ。今回の件で少々反省してな。」
その言葉は普段の傲慢さがないことから本当なのだろう
「……サイン、すまなかった。許されることではないが記憶を奪った件、謝罪させてくれ。」
「え……」
シオフキーが頭を下げた
そんな馬鹿な
さっきから私のイメージからかけ離れた彼に動揺が隠せない
でも、心のそこから反省しているとわかり、言いたいことは沢山あるけど何だか毒気が抜かれてしまった
「いいですよ。許します。」
「本当か?」
「えぇ。私も鬼じゃありません。それに、ずっと言えませんでしたがキーパー教授から引き剥がしてくれたこと、感謝してたんですよ。だからそれで相殺です。コワさんとの出会いもありましたし。」
「……やさしいんだな。」
「貴方じゃないので。」
「うぐっ……」
彼は気まずそうに目線を反らす
なんだ、結構面白い人じゃないか
「コワルスキーの奴……メンタルは大丈夫なんだろうか……」
「何か言いました?」
「イヤナニモ。」
「フフフッ。」
笑えばシオフキーは頭をかいた
「あぁそうだ。体の調子を良ければ伝えてくれ。あいつは大丈夫しか言わないから参考にならんし。」
「あいつというとフレイアですか?」
「あぁ。痛覚がないらしいがどの程度なのか全くわからん。」
そういって彼は紙とペンを出す
「状態を言っていってくれ。私が書き留める。」
「わかりました。協力しましょう。」
「助かる。」
あー
多分この人素直になれなくてずっこけるタイプなんだな〜
こんなに素直なんだから素でいればいいのに
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闇鍋ソース(プロフ) - ぱいんさん» まじすか、よろしくお願いします (2020年4月30日 16時) (レス) id: e014917a59 (このIDを非表示/違反報告)
ぱいん - 初コメ失礼致します。更新嬉しいです、ありがとうございます!これからも応援しております! (2020年4月30日 2時) (レス) id: ab6cbeeec6 (このIDを非表示/違反報告)
闇鍋ソース(プロフ) - はやみんさん» それはよかったです( ´∀`) (2020年4月15日 1時) (レス) id: e014917a59 (このIDを非表示/違反報告)
はやみん - ついにシオフキー結ばれた!よかったです!闇鍋ソースさんの小説やっぱ大好きです! (2020年4月15日 1時) (レス) id: 60d6cec3ee (このIDを非表示/違反報告)
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