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疑問(コワルスキーside) ページ49

「…」

「コワルスキー…彼女の心は引き留められたようだな。」

「はい…」

彼女が眠ってしまった後、人間の姿のサインに見惚れながら私は安どの笑みを浮かべた

「あの時、フレイアがサインや我々にこのリストバンドをくれなければ、恐らく彼女はキーパー教授の元へ去って行ってしまったかもしれません。」

そう言って私は緑色で淡く光を放つリストバンドを見つめた
これをつけて人になった時、私を含めたチーム全員は大いに驚いた
なにせペンギンから人になったのだから驚かないはずが無い
だがいつまでも驚いているわけにはいかなかった
私は驚くメンバーを引き連れて彼女がいきそうな所を探した
動物たちの助言はさすがにこの姿で聞くには驚かれて時間を食うのでできなかったのが痛手だったが何とかして彼女を見つけたい気持ちが体を動かした

そして、ようやく彼女を見つけた時にはなんと暴漢に襲われていた
隊長が指示を出そうとしていたがそんなことよりいち早く体が動き出していて気づけば見事に暴漢の顔面に私のけりがクリーンヒットしていた
今思えばもうちょっといたぶっておけばよかったと思っている

彼女は人間になった私たちを見て最初は唖然としていたがすぐに受け入れてくれた
しかし、それと同時に彼女はやはり私たちの元を離れなければいけないという謎の使命感にとらわれていた

何故だ?

あれだけキーパー教授に心身ともに傷つけられ、彼女自身も彼に対して嫌悪感を抱いていたはずなのに…
どうして彼の元へ向かおうとした?

私の中ではその疑問がどうしてもぬぐい切れなかった

「コワルスキー?」

「!は、はい。」

「そろそろ戻らないとアリスに怪しまれる。」

「あとリコがコワルスキーの甘いささやきで吐き気を催してるっす。」

見るとリコが口を押えて顔を青くしていた
全く…人の誠心誠意の説得をこいつは…
そう思った時だった

「ヴ…ヴォエ!ヴ!?」

リコがいつものように吐こうとしてなぜか詰まらせ、痛みからうずくまった

「リコ!?」

「リコ!大丈夫っすか!?」

「どういうことだ!?コワルスキー!分析!」

隊長にそう言われ私はリコの口の中をのぞいた
すると喉の奥で時限爆弾が引っかかっていた
私はそれを慎重に近くにあった細い棒きれで胃の奥まで押し込んだ

「どうだ?」

「のどに時限爆弾を詰まらせていました。恐らく人間化の影響で喉以上の大きさのものを吐こうとすると人間の構造上詰まらせてしまうようです。」

君のためなら(コワルスキーside)→←愛の確信



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設定タグ:ペンギンズ , コワルスキー , シオフキー   
作品ジャンル:恋愛
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闇鍋ソース - コメありがとうございます!そう言って頂けて本当に嬉しいです!とても元気がでます!これからもっと面白くなっていくので楽しみにしていてください! (2018年4月9日 7時) (レス) id: 00ec63ee18 (このIDを非表示/違反報告)
あやまる〇(プロフ) - こんばんは!初めまして、あやまると言います!最近読み始めたのですがとても面白くて作品更新がとても楽しみです^^*投稿主様のペースで構いませんので、これからも頑張って下さいね!陰ながら応援してます! (2018年4月8日 20時) (レス) id: 230c938807 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:闇鍋ソース | 作者ホームページ:http//  
作成日時:2018年2月13日 19時

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