灰色のリストバンド(シオフキーside) ページ40
「よし。出来たぞ。」
「サンキュ。」
私は医務室でフレイアの両腕に一通りの処置を施して包帯を巻いた
フレイアはまだ辛いのかベットに寝転がって目を腕で覆い隠しうーうー唸っていた
「まだ辛いのか?」
「あぁ…辛いというかなんというか、怠さは感じるしめっちゃ眠いし…しばらく動けそうもねぇな…」
「…それ気絶しかけてないか?」
「あー…でもダイジョブだろ。意識保つのは得意だし。」
「馬鹿か!そんなことで無理されても力尽きたお前の面倒見るのはこっちなんだぞ!?泊まられても困るしな…よし、これを飲め。」
そう言って私はフレイアに薬の入った試験管を渡した
「え、ナニコレ…」
「見てわからんか。薬だ。」
「これがか!?なんか紫と緑がマーブルになってんだけど安全かこれ…」
「これが一番良く効くんだ。文句言わずにさっさと飲め。」
「がぼっ!?」
間髪入れずに試験管をフレイアの口に突っ込むと、まずかったのか床に転げて半泣きでのたうち回った
しばらくして収まったのかぜぇぜぇ息を荒くしながら顔を青くしてこっちを睨んできた
「てめ…わざとか…わざとなのかこの味は…」
「味なんて知るか。副作用を最大限収めてかつ即効性と効き具合を求めた結果がこれだ。わざわざ添加物入れて味を良くしたところで所詮薬だ。良いものだけ入れるのが一番いいだろ?」
「馬鹿…一瞬花畑が見えたぜ…昇天させてどうする…あれ?でも体は楽になったな。」
「ほれ見ろ。効いただろ。」
「おお!サンキューシオフキー!心なしか前より調子いいかも。」
「治ったんなら帰れ。ここにいられても困る。」
「へぇへぇ。」
フレイアがそう言って背を向けたので私もさっさと自室に戻ろうとした
が、
「…あ、そうだ。なぁシオフキー。」
「まだ何かあるのか…ってわっ!」
何を思い立ったか呼び止められ、不機嫌ながらも振り向くと何か投げてきた
幸いセグウェイから落ちなかったから良いものを、何を投げてきたのかと見ると灰色のリストバンドだった
「これは?」
「お礼とでも言っとく。どういうものなのかは次来た時言うけどまぁそれまでとっとけ。」
「あ、あぁ…ま、待て!次来る時!?私はそんなこと許可して…」
「じゃな!」
「話は最後まで聞け!…クソ。逃げたな…」
気づいた時には既にフレイアはおらず、いつの間にか部屋に取り残されていた
刺繍と高笑い(シオフキー&?side)→←手当(シオフキーside)
17人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
闇鍋ソース - コメありがとうございます!そう言って頂けて本当に嬉しいです!とても元気がでます!これからもっと面白くなっていくので楽しみにしていてください! (2018年4月9日 7時) (レス) id: 00ec63ee18 (このIDを非表示/違反報告)
あやまる〇(プロフ) - こんばんは!初めまして、あやまると言います!最近読み始めたのですがとても面白くて作品更新がとても楽しみです^^*投稿主様のペースで構いませんので、これからも頑張って下さいね!陰ながら応援してます! (2018年4月8日 20時) (レス) id: 230c938807 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ