ただただ無力に(コワルスキーside) ページ30
侵入は意外にも簡単で、見張りも少なくリコが軽くのして難なく入ることができた
「侵入成功だ!サインの後を追うぞ!」
「「はい!」」
そこから先は音をたてぬようひたすらサインの後を隠れながら進んでいった
サインは少し体を震わせながらもアジトの中を慎重に歩いている
「ここまでは順調だな…」
「っと、前方にロブスター2匹!リコ、やれ。」
「ヤッ!」
「グヘァ」
目の前にいたロブスターも倒し、ようやく一番広い場所に出た
「いたっす!」
「ジュリアンさん、無事だったんですね!」
人質であるジュリアンを見つけ、我々は下に降りて無事か確認しようとした
サインも嬉しそうに駆け寄る
しかし
「ハロー!能天気なペンギュインズ?」
「ジュリアンさん?」
「なんか人質って感じじゃないっすけど…」
「あぁ全くだぁ!?」
「皆さん!」
いきなりジュリアンの足元から小型スクーターが現れ、我々はあっという間に捕まってしまった
突然のことで混乱している最中、奥から見知った顔が現れた
「私が手荒く扱うわけないだろう?手を組んだ」
「共犯者を〜♪」
「ア〜〜アアアアア!」
「「シオフキー!」」
シオフキーは捕まった我々を見下ろしながら嫌味ったらしくほほ笑んだ
「無様だなぁペンギュインズ?まさか人質が寝返るとは思わなかったろ?」
「貴様ぁ…!」
隊長が怒り心頭の声と表情で2匹を睨みつける
サインも信じられないといった表情で叫んだ
「ひどい…ひどいよ!貴方のためにここまで助けに来たのに裏切るだなんて!信じてたのにこんなことするなんて…」
「ウ…」
ジュリアンは分が悪そうにシオフキーの後ろに隠れた
「ロブスターズ!サインをプラン通りあの場所へ連れていけ!」
「りょーかーい」
「やだ!離して!」
「抵抗するな!さもなくばこいつら全員魚の餌にするぞ!」
「そんな…コワさん…」
サインはそういわれて私のほうを見た
目にはわずかに涙が浮かんでいた
今すぐ駆け寄ってやりたかったが、今の状態では動くことができない
「分かった…案内して…」
「っ!サイン!」
私は思わず叫んだ
動けないのはわかっているがガタガタと音をたてながら必死にもがいた
その行動とは裏腹に、サインはどんどん遠くへ行ってしまう
「アーアアアアアア!悔しかろうコワルスキー?愛するものを助けられないその表情、最高だぞ!」
見下して嫌味を言う奴を前に私はただ睨むことしかできなかった
拘束(コワルスキーside)→←侵入(コワルスキーside)
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闇鍋ソース - コメありがとうございます!そう言って頂けて本当に嬉しいです!とても元気がでます!これからもっと面白くなっていくので楽しみにしていてください! (2018年4月9日 7時) (レス) id: 00ec63ee18 (このIDを非表示/違反報告)
あやまる〇(プロフ) - こんばんは!初めまして、あやまると言います!最近読み始めたのですがとても面白くて作品更新がとても楽しみです^^*投稿主様のペースで構いませんので、これからも頑張って下さいね!陰ながら応援してます! (2018年4月8日 20時) (レス) id: 230c938807 (このIDを非表示/違反報告)
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