貴方は私の大切な・・・（コワルスキー・シオフキー）

捜索の末（コワルスキーside) ページ46

「コワルスキー！作戦！」

動物園の外に出た我々はどのように探すのか作戦会議を開いていた
少し考えたのち、私は提案した

「そうですね・・・公園の中は広いですからここは二手に分かれましょうか。
新人とリコはあっち方面を。隊長と私はこっちを探す。ジュリアンは見つけ次第捕獲。場合によっては武力行使も可能とする。ただしリコ、ダイナマイトはだめだ。」

「ウ〜〜〜〜・・」

「それ以外はいいぞ。」

「ウェーーーイ！」

「それでは実行！散れ！」

隊長の合図で私たちは一斉にに分かれた

「サイン−−−！何処だーー！？いるなら返事してくれー！サイン−−−！」

私は必死に声を荒げて名前を呼んだが、返事はない
そのまま時は流れ５分経とうという時だった

「いたか？」

「いえ・・嗚呼サイン・・今頃ジュリアンに何をされていることやら・・・」

「コワルスキー！あれを見ろ！」

「！」

隊長が指した方見るとサインが今まさに落ちているところだった
いてもたってもいられず、気づいた時には私は全速力で駆け出していた

「サイン！」

後少しでもずれていたら落としていただろうというギリギリのところで何とかサインをキャッチすることに成功した

「コッ・・コワさん！」

「大丈夫か！？怪我は！？」

サインは私を見るや否や泣いてすがりついてきた

「サイン！？」

思わず動揺した声が出る

「こっ怖かったよぉぉぉぉぉぉ！」

彼女は泣きながらそんな風に泣き叫んだ

「隊長に問い詰められて・・・それでっ・・ジュリアンに高い木の上まで連れてこられて‥助かったと思ったら押し倒されて・・」

「何？」

そこで私はぴくっと目じりが少しだけ吊り上がった

押し倒しただと？
サインをか？

後でとことんシバイてやらなくてはな・・・優しく彼女をなでると安心したのか彼女の抱き着く力が抜けていった

(眠ってしまったか・・・寝顔も本当に愛らしい)

そう思いそっと彼女の顔に触れる
すると満足げにほほ笑んだ
私は彼女が起きないようにやさしく抱き上げなおすとジュリアンをぎろりと睨んだ

「わっ儂はな、なーんにもしとらんぞーー？」

白々しく口笛吹きながら斜めを見るその姿にさらに腹が立つ

「隊長。後で思い切りシバキ倒したいので捕まえておいてください。お願いできますか？」

「もとからそのつもりだ。」

「な、なーんかやな感じー・・ジャバ！」

「待てリングテール！自分がしたことの償いをさせてやる！」

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