貴方は私の大切な・・・（コワルスキー・シオフキー）

溢れた涙 ページ23

そこから私達は爬虫類館等も含めた色んな場所をまわった
その中で色んな動物達とであったけど
皆優しくて、やっぱり動物って心が優しいんだなと思った
それに直ぐに仲良くなれたし
確かにカンガルーのジョーイなんかは最初は攻撃しようとしてきたけど、その時はコワさんが私の前に立って守ってくれた

こんなに優しくされたのはいつぶりだろう

動物園を一通り回り終え基地に戻ると私はすぐにコワさんにお礼を言った

「コワさん！今日はエスコートしてもらって本当にありがとうございました！」

「いや、君がそう思っててくれて良かった。ベタベタくっついてきて嫌だなと思ってたらどうしようかと思ってたんだ。」

「いえ！そんな！私本当に嬉しくて、優しくされたのなんてもう相当久しぶりで…」

「サイン!?大丈夫か？」

「へ？」

周りを見てみると皆驚いた顔をしていた
そっと顔にふれてみると涙が流れていた
「あ…あれ？なんで涙なんて…どうしよう…止まんないや…」

必至に涙を止めようとしたが、一滴また一滴と涙は溢れて止まらない

そうこうしているとコワさんが私を抱き締めてくれた

温かな体温が私に伝わる

「…何があったか分からないか、今はこうしていた方が落ち着くだろう？
それに泣いている顔も見えない。
その涙が枯れるまでこうしていよう。
だから

我慢しなくてもいい
　 つらいなら思う存分泣いてくれ」

「〜!うぅ…わぁぁぁん！」

その言葉にとうとう耐えられなくなり私の涙腺は一気に崩壊した

わたしは声を荒げながらワンワン泣いた
そんな私にコワさんの抱き締める力が強くなった気がした

ずっとずっとこうされることを望んでいた
キーパー教授にされたかったことを今
コワさんがしてくれている
そんな彼に私は益々すがりつく

あぁ…コワさん

本当は迷惑だと思うけど


今はまだもう少しこのままにさせて

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