ひどい日常 ページ3
『フゥ・・・終わったぁ！』
夜の午前2時30分
私、サイン・ローランは、1人書類整理を終わらせ背伸びをしていた
蛍光ランプが照らすラボには私以外誰もいない
その光景にどうしてこうなのだろうといつも思う
この研究所は普通長くて９時帰りが基本だが、私だけは終わるまでは帰ることができない
それがここを束ねる「彼」のご意向だから
私が彼の助手だから
私はその彼のもとにまとめた山積みの書類を彼のいる専用ラボへとはこぶため立ち上がり、書類を持って廊下へ出た
コツコツと自分の足音だけが響く暗い廊下を進み、しばらくして主任専用実験室と書かれた扉の前に立つと、自動的に扉が開いた
彼が発明した特殊な人物特定センサーが私を認知したからだ
扉の最奥では、まるで私が来るのを分かっていたかのように彼は私に背を向け佇んでいた
そんな彼に私は声をかける
『失礼します。キーパー教授。』
キーパー・アルフォンド教授。
世界中の科学者の中で彼の名を知らない者はいな
その偉業は数知れず、今や世界にその名をとどろかせる上司であり未来の夫であり
ー私の幼馴染ー
彼はそっと振り向くと張り付いたような笑みを浮かべ光のない金色の瞳で私を見た
「やぁ・・待ってたよ。書類は持ってきたかい？」
『・・・はい』
「そ。そこに置いて」
彼が指さした空いている机に、私は無言で書類を置いた
そんな私にスタスタと近づき、彼は書類を1枚手に取った
「さて・・・うん。ちゃんとまとめられているね・・いい子だ。だが・・・」
そう言うと彼は私の胸倉をがっとつかみ、自分の方に手繰り寄せ、私の腹を
ーーー足で思いっきり蹴ったーーー
『〜〜〜ガッ！』
「反応が悪すぎる。それじゃあ私の婚約者＜役＞なんてできないぞ？」
おなかを抑えながら痛みにもがく私に対して、彼はそう冷たく言い放った
そして改めて認識する
やはり彼は私のことなんて愛してないんだと
教授の助手になってしばらくしてから私は彼の婚約者にされた
親は婚約者にしたいという彼の要望を金であっさり受け入れた
私は両親に売られたのだ
そんな彼が婚約者を欲しがったのは、スキャンダルや彼の地位から玉の輿に乗ろうという女たちを避けるため
つまり私はお飾りなのだ
「さぁ。何か言うことがあるんじゃないかい？サイン君。」
『ハァ・・・ハァ・・申し訳・・ございませんでした・。』
理不尽にも謝らされた私を見て
彼は私を見下ろして笑っていた
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闇鍋ソース - リルスさん» コメントありがとうございます。展開早いですが宜しくお願いします。コワの紳士と崩壊のギャップたまらぬwww (2018年1月17日 15時) (
レス) id: c3d1155458 (このIDを非表示/違反報告)
リルス(プロフ) - コワマジ紳士… (2018年1月16日 23時) (携帯から) (レス) id: 5254e9f568 (このIDを非表示/違反報告)
闇鍋ソース - 月影アリアさん» なるほど弓ですか！確かにそれならシオちゃんでも使いやすそうだし2番目の夢主にも合いそうです。参考にさせていただきます！ (2018年1月10日 17時) (レス) id: c3d1155458 (このIDを非表示/違反報告)
月影アリア(プロフ) - 薙刀イイですね……あ、弓とかどうです？(個人的に好きなだけ) (2018年1月10日 0時) (レス) id: 773e520719 (このIDを非表示/違反報告)
闇鍋ソース - 月影アリアさん» そう思って頂けて光栄でございます！ さぁ…ご期待に添えるようイケペンになるよう頑張るぞ！ (2018年1月6日 22時) (レス) id: 21c95cb039 (このIDを非表示/違反報告)
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