出会って早々 ページ15
ケースから外に出ると4匹のペンギンが私を見て固まっていた
(え?私何かした?とっ…とりあえず話してみないと…)
内心焦りつつもまずは会話からと思い、私は口を開いた
『あっ…あのぉ…』
「…!ハイヤー!」
『うぇぇぇ!?』
話しかけるといきなり頭の平たいペンギンが私に攻撃を仕掛けてきた
何がなんだか分からず混乱しつつも私はその攻撃を避けていく
「ちょっ…ちょっと隊長何やってるんすか!?」
「ほぉう?中々やるようだなスパイめ…だがこれならどうだ!」
『キャッ!』
私は平たいペンギンの仕掛けてきた攻撃を避けるのに集中し過ぎていて後ろがプールなのをすっかり忘れ、回し蹴りを避けた所で足が滑り、そのままプールに落ちてしまった
(しまった!まだ包帯取れてないのに!)
気付いた時にはもう遅く水は容赦なく包帯の中の傷口に侵入し、ズキズキと痛んだ
必死に陸に出ようとしたが方翼だけではうまく泳げずどんどん体はプールの底に沈んでいく
空気が吸えず、水が口に気管にはいって苦しい
(もう…ダメ…!)
諦めかけたその時だった
サッと黒い影がよぎったかと思うと、すごい勢いで私の体は陸へと出た
『ゲホッ…ゲホッ!ハァ…ハァ!』
私は咳をしながらも吸えなかった空気を思いっきり吸い込んで、呼吸を調えた
「大丈夫か!?痺れや痛みはないか!?」
ふと声の方に目を向けると痩せ形のペンギンが私の背中を擦りながら声をかけていた
『ハァ…包帯を巻いている方の翼に…ゲホッ…水が入って痛いです…。」
「…!わかった。化膿しないうちに早く別の包帯に代えよう。」
『!?』
そのとたん、私はお姫様だっこされた
驚いている間もなく彼は餌おきを蹴っ飛ばすと、その下に空いている穴に入り、さらにその中の一室に入ると、
近くにあった椅子に私を座らせた
「少し待っててくれ!すぐに巻き直してやる!」
そう言うと彼は救急箱を取りだし、慣れた手つきで翼についた水分を拭き取り、新しい包帯を巻いてくれた
「これでもう大丈夫だ。」
『あっ…ありがとうございます!』
私はやっと落ち着きを取り戻し笑顔でお礼を言った
「〜〜!」
すると彼は急に顔を真っ赤にしてさっきみたいに固まってしまった
『えっ…えっと…大丈夫…ですか?』
「……ハッ!あっ…ああ!勿論!とりあえず無事で何よりだ。」
彼はハッ!と気づくと目を高速移動させながら、なおも顔を赤くしてそう言った
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闇鍋ソース - リルスさん» コメントありがとうございます。展開早いですが宜しくお願いします。コワの紳士と崩壊のギャップたまらぬwww (2018年1月17日 15時) (レス) id: c3d1155458 (このIDを非表示/違反報告)
リルス(プロフ) - コワマジ紳士… (2018年1月16日 23時) (携帯から) (レス) id: 5254e9f568 (このIDを非表示/違反報告)
闇鍋ソース - 月影アリアさん» なるほど弓ですか!確かにそれならシオちゃんでも使いやすそうだし2番目の夢主にも合いそうです。参考にさせていただきます! (2018年1月10日 17時) (レス) id: c3d1155458 (このIDを非表示/違反報告)
月影アリア(プロフ) - 薙刀イイですね……あ、弓とかどうです?(個人的に好きなだけ) (2018年1月10日 0時) (レス) id: 773e520719 (このIDを非表示/違反報告)
闇鍋ソース - 月影アリアさん» そう思って頂けて光栄でございます! さぁ…ご期待に添えるようイケペンになるよう頑張るぞ! (2018年1月6日 22時) (レス) id: 21c95cb039 (このIDを非表示/違反報告)
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