報告書四枚目 ページ6
実に、数百件にも及んだ連続無差別殺人。
その、最期の事件の書かれた文を確認して、確認を終わる事にした。
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20XX年 ◯月 ◯日
夜行による最後の事件
被害者は地元の大学生 朝日 陽雅
死因は気管を切られた事による窒息死及び出血多量
なお、この事件の後に夜行こと 夜光 Aは自ら喉を切り死亡
………
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一通り確認し終わった所で報告書のデータを保存し、印刷に回す。
僕は一度パソコンを閉じると、大きく伸びをした。
今日は定時に上がれそうだ。
帰ったら妹に目玉焼きを作ってもらおう、
そう思いながら印刷機の方へと急いだ。
ーーー
帰り道。
長年の愛車(自転車)である、その名も『アース』を漕ぐ。
報告書も完成して、休みを取る事も出来た。
妹を連れて何処かに出掛けよう、そう思いながら道を急いでいた。
交差点のある大通り。
横断歩道を渡ろうとしたが、丁度赤になってしまい、仕方なく自転車から降りた。
此処の信号は少し長いからなぁ。
そう思っていると、向かい側の歩道から、小さな亀が此方に向かって歩いて来ている。
どうやら渡りたい様だ。
車とか、大丈夫なのか…？
すると、次の瞬間信じられない様な光景が飛び込んできた。
鶴だ。
何処からか飛んできた一羽の鶴が、亀をひたすらつついている。
鶴って確か、国の天然記念物じゃ…？
暫く呆然とそれを見ていたが、突然の大きなエンジン音にハッ、と我に帰る。
横を見ると大型のトラックが迫って来ていた。
鶴と亀は丁度トラックが通るであろう所で止まっている。
このままじゃ、轢かれる。
そう思うと、身体が勝手に動いていた。
愛車『アース』を優しく倒し、鶴達の方へ全力でダッシュする。
鶴は僕に気付いたのか、それともトラックに気付いたのか、何処かに飛んで行った。
僕はすかさず亀を掴むと、歩道へと放り投げる。
亀は歩道の上に転がって行くと、慌てて頭を引っ込めていた。
それを見届けた瞬間、全身が痛みに襲われる。
身体中の骨が軋む音が聞こえた。
天と地が逆転して、視界が赤く、黒く染まっていく。
僕は、何故か空に向かって手を伸ばしていた。
最後に、見えたのは。
一羽の、真っ黒いカラスだった。
After true end.
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もくもく@鬼灯なぅ - みーさん» あ、本当ですね！ご指摘ありがとうございます！ (2015年11月7日 1時) (
レス) id: 4a5e4162ae (このIDを非表示/違反報告)
みー(プロフ) - 報告書二枚目の、近所の大学生と若い警官数名が犠牲になった事件で、夜行が夜光になっています。故意でしたら、すみません。 読んでいてとても引き込まれる話で、面白いです。私もこんな風にかければなあ笑 (2015年11月4日 20時) (レス) id: bcd7e9b2cd (このIDを非表示/違反報告)
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